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1994 年度 実績報告書

プラナリア再生におけるマスター遺伝子としてのホメオボックス遺伝子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06270218
研究機関姫路工業大学

研究代表者

渡辺 憲二  姫路工業大学, 理学部, 教授 (00079691)

研究分担者 織井 秀文  姫路工業大学, 理学部, 助手 (70211836)
阿形 清和  姫路工業大学, 理学部, 助教授 (70167831)
キーワードプラナリア / 再生 / ホメオボックス遺伝子 / 神経特異的遺伝子 / 細胞増殖関連遺伝子
研究概要

プラナリアは多細胞生物の原型となる体制をもち、再生能力が強いことから、動物の基本体制を解析する有力なシステムになると考えられる。プラナリア再生における軸形成、多能性細胞(新生細胞)そして神経系に注目し、分子生物学的な取り扱いを進めた。
HOM-C遺伝子の発現 前後軸形成に関わるHOM-Cタイプのホメオボックス遺伝子を約8種類クローニングし、1種類の遺伝子1053の発現をRT-PCR法で検出した。ubiquitousに発現するEF2遺伝子をinternal controlとして利用し、検出精度を上げた。プラナリアを3等分し、前片から尾、後片から頭を再生させ、経時的にサンプルをとり、mRNAを調製した。HOM-C遺伝子1053は頭部片には検出できず、尾部再生1.5日から明瞭に出現した。遺伝子1053は尾部片に最初から存在し、頭部の再生が進んだ2.5日から6日目には発現量が1/3程度に下がった。この結果は、再生能力の強いプラナリアでは、HOM-C遺伝子が成虫でも領域特異的に発現し、再生過程でその発現が迅速に再編成されることを示している。
新生細胞および中枢神経特異的マーカー 新生細胞および、中枢神経系のマーカーをえるために、プラナリア頭部mRNAから作製したcDNAライブラリーからランダムに200クローンを選び、構造決定、ホモロジー検索を行い、候補となるクローンを探索した。その結果、細胞増殖に関連したcdc5、histone遺伝子と神経特異的に発現するRNA helicase、PC2(prehormon convertase)を見出した。新生細胞はプラナリアにおいて、唯一増殖能をもつ細胞であることから、cdc5とhistoneが新生細胞のマーカーになると期待している。RNA helicaseのmRNAは神経線維に局在する新しいタイプの遺伝子であり、また、PC2のmRNAは再生に関連が深いとされている神経内分泌細胞に分布していた。これらの遺伝子産物を用いて、脳、腹側神経束の構造、再生における再編成を調べることが可能になった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hidefumi Orii: "cDNA cloning and partial sequencing of homeobox genes in Dugesia Japonica" Hydrobiologia. (in press).

  • [文献書誌] Akira Yamada: "Isolation of gene fragments using antisera in the freshwater planarian Dugesia Japonaica" The Science Reports of the Hirosaki University. 41. 223-234 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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