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1994 年度 実績報告書

運動ニューロン生存因子の発現クローニングとALS病因との関連

研究課題

研究課題/領域番号 06272234
研究機関日本医科大学

研究代表者

宮田 雄平  日本医科大学, 医学部, 教授 (00014275)

研究分担者 片岡 宏誌  東京大学, 農学部, 助教授 (60202008)
松田 恒平  日本医科大学, 医学部, 助手 (60222303)
益田 佳織  日本医科大学, 医学部, 助手 (60202313)
程 久美子  日本医科大学, 医学部, 講師 (50213327)
キーワード運動ニューロン / 細胞死 / 栄養因子 / 発現クローニング / 筋萎縮性側索硬化症 / 生存因子
研究概要

筋萎縮性側索硬化症の原因は未だ不明である。病因の一つとして骨格筋由来の運動ニューロン生存因子系の異常を仮定し、研究を行っている。そのために、運動ニューロン死モデル動物の作製を行い、生存因子の検索を行った。
A.運動ニューロン死モデル動物の作製:生後9日目ラットの下肢で内側腓腹筋(MG)神経を外側腓腹筋(LG)神経に植え込みMG運動ニューロンの再神経支配を阻止すると、運動ニューロンの細胞死を引き起こすことが出来た。神経支配を阻止された運動ニューロンに筋線維とシナプスを再形成させると、死を阻止できた。すなわち、本結果は筋由来の生存因子を運動ニューロンが受け取れば生存できるとの仮説を支持する。本結果により、MG神経を植え込んだ9日令ラットに、生存因子候補物質を慢性投与して、生存活性を検定するin vivo標本ができた。
B.運動ニューロン生存因子の精製:6日胚のニワトリ脊髄細胞を分散、培養し、筋抽出物のバイオアッセイに用いた。ニワトリ胚18〜19日齢の後肢筋を、2%食塩水で抽出すると最も強い生存活性を示す。これを用いて、アセトンと硫安による分別沈殿を行ったところ、30-50%アセトン、30-50%硫安沈殿に効率よく活性が回収された。硫安沈殿物を種々のカラムクロマトグラフィーを用いて分離、精製をさらに進めている。
C.発現クローニング:ニワトリ胚18〜19日齢の後肢筋、および培養筋細胞から、mRNAを抽出してcDNAライブラリーを作成し、培養COS7細胞に遺伝子導入し、生存因子の発現クローニングを試みた。ところが、COS7単独の培養上清に弱いながらも生存活性が検出された。このため、cDNAライブラリー作成法、COS7細胞の上清回収の条件、遺伝子導入法、等の検討を行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kumiko Ui-Tei: "Chemical analysis of neurotransmitter candidates in clonal cell lines from Drosophila central nervous system.I.ACh and L-DOPA" Neuroscience Letters. 174. 85-88 (1994)

  • [文献書誌] Kumiko Ui-Tei: "Apoptosis-Like DNA Fragmentation In Clonal Cell Lines From Drosophila Larval CNS" Neuroscience Research. Suppl.19. S88 (1994)

  • [文献書誌] Wei Dong: "Rescue of Motoneurons From Death Following Peripheral Target Deprivation In Newborn Rats" Neuroscience Research. Suppl.19. S157 (1994)

  • [文献書誌] 程 久美子: "神経栄養因子ノックアウトマウス" 日本医科大学雑誌. 61. 658-659 (1994)

  • [文献書誌] 荻原 尚志: "再神経支配阻止による運動ニューロンの細胞死とその生後変化" 日本医科大学雑誌. 62(印刷中). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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