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1994 年度 実績報告書

転写因子のモジュール・ドメイン構成とシグナル認識

研究課題

研究課題/領域番号 06276208
研究機関名古屋大学

研究代表者

郷 通子  名古屋大学, 理学部, 教授 (70037290)

研究分担者 由良 敬  名古屋大学, 理学部, 助手 (50252226)
キーワードモジュール / 転写制御因子 / Camリプレッサー / CCG1 / エキソンシャッフリング / DNA結合タンパク質 / 分子進化 / コンピュータ・モデリング
研究概要

転写因子をモジュールに分解し、シグナル認識に関与しているモジュールを明らかにし、さらにそのモジュールの立体構造によって機能部位を推定することを目的に本研究を行った。
(1)転写因子TAF_<II>250のモジュール境界の予測:TAF_<II>250は基本転写因子TFIIDの構成成分である。九州大学の西本らにより単離されたヒトCCG1遺伝子は細胞周期G1期進行の調節機構に関与しているが、TAF_<II>250の遺伝子と同一であることがわかっている。ヒトCCGは1,872アミノ酸残基からなる大きいタンパク質である。その機能部位を調べるために、郷らが開発した方法により、モジュール構成の予測を行った。152個のモジュールからなることが予測された。
(2)ヒトCCG1遺伝子のエキソンとCCG1のモジュール境界との対応相関:西本らによりヒトCCG1遺伝子の構造が決定され、38個のエキソンに分かれていることが明らかになった。イントロンは予測されたモジュール境界とよい相関を持つこと、モジュールは機能部位ともよく対応していることがわかった。モジュール情報をもとに、さらに詳細に機能部位を調べるための道が開けた。
(3)Camリプレッサー(CamR)とシトクロムP-450cam(P-450cam)とに存在する共通モジュール:P-450camは立体構造が判明しており、モジュール同定ができる。基質(カンファー)を結合するモジュールがCamRにも存在することが、アミノ酸配列の類似度から推定された。CamRはカンファーをシグナルとして、カムオペロンの転写調節を行う。CamRとP-450camはカンファーという共通のシグナルを認識するモジュールを共通に取り込んだ結果、現在の機能を獲得したに違いない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Nakashima: "Structure of the human CCG1 gene:relationship between the exons/introns and functional domain/modules of the protein" Gene. 141. 193-200 (1994)

  • [文献書誌] 野口俊之: "タンパク質のモジュール構造:生物進化の物理" 日本物理学会誌. 49. 344-350 (1994)

  • [文献書誌] 野口俊之: "立体構造から見た分類学" 蛋白質核酸酵素. 39. 1028-1035 (1994)

  • [文献書誌] 深海-小林 薫: "RNA結合ドメインをもつ蛋白質の分子進化" 蛋白質核酸酵素. 39. 2177-2188 (1994)

  • [文献書誌] 郷 通子: "立体構造から見た蛋白質の進化" 蛋白質核酸酵素増刊エボルーション. 39. 2448-2456 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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