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1994 年度 実績報告書

造血幹細胞の増殖を制御するシグナル伝達分子群の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06277214
研究機関鹿児島大学

研究代表者

吉村 昭彦  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (90182815)

研究分担者 原口 みさ子  鹿児島大学, 医学部, 助手 (10244229)
住澤 知之  鹿児島大学, 医学部, 助手 (90206582)
キーワード造血因子 / 誘導遺伝子 / SH2ドメイン / プロモーター / 増殖抑制 / シグナル伝達
研究概要

近年造血幹細胞の増殖と分化を制御する造血因子とその受容体の多くがクローニングされている。これら造血因子の細胞内シグナル伝達機構を明らかにすることは造血幹細胞の試験管化増幅および分化の調節を行ううえで重要である。造血因子の作用はそれぞれに応答する遺伝子の発現調節を介して発揮される。そこで我々はサブトラクション法を用いて、まず各種造血因子によって共通に誘導される遺伝子を複数クローニングした。今回SH2ドメインを有する新規遺伝子CIS(cytokine-inducible-SH2protein)を発見しその機能解析を行った。CISは未分化な骨髄系細胞においてIL2、IL3、GM-CSF、エリスロポエチン(EPO)など各種因子によって極く短時間に誘導された。誘導の分子機構を解析するためにプロモーター領域約1キロベースをクローニングしレポーター遺伝子に融合させた。このレポーター遺伝子はIL3などで強力に誘導された。今後転写活性化に必要なシスエレメントを同定し、そこに作用する転写因子を明らかにする。さらにCISのシグナル伝達における役割を解析するためCIS遺伝子をステロイドで誘導可能なプロモーターに融合し血液株細胞に導入した。この結果EPOやIL3による増殖作用の抑制がみられ、かつCISが活性化されたEPO受容体やIL3受容体に会合することが明らかとなった。今後CISを経由するシグナル伝達経路を明らかにし、またトランスジェニックマウスなどで生理機能を明らかにしたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshimura,A.: "Second subunit of Epo receptor?" Nature. 372. 137-138 (1994)

  • [文献書誌] Ohashi,H.: "Ligand-induced activation of chimeric receptors between the erythropoietin receptor and receptor tyrosine kinases." Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91. 158-162 (1994)

  • [文献書誌] Maruyama,K.: "Proliferation and erythroid differentiation through the cytoplasmic domain of the erythropoietin receptor." J.Biol.Chem.269. 5976-5980 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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