研究課題/領域番号 |
06278103
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 清孝 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50101093)
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研究分担者 |
杉山 宗隆 東京大学, 理学部, 講師 (50202130)
後藤 弘爾 京都大学, 化学研究所, 助手 (00251489)
河内 孝之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (40202056)
柿本 辰男 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70214260)
飯田 滋 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (30012777)
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キーワード | 植物器官形成 / 細胞分化 / 花芽形成 / 転写制御因子 / ホメオボックス遺伝子 / シロイヌナズナ / タバコ / イネ |
研究概要 |
本研究は、植物の分裂組織から器官が分化する過程を支配する遺伝的制御の機構を理解することを目的としている。平成9年度の研究成果は以下の通りであった。岡田は、シロイヌナズナの側根の形成と伸長を抑制するHY5遺伝子がbZIPドメインを持つ転写因子であること、根毛の形成を促すCAPRICE遺伝子がMYBドメインを持つことを示した。飯田は、アサガオ花弁のキメラ斑形成の頻度とタイモングを決める変異誘発遺伝子について、杉山は、シロイヌナズナのカルスから根やシュートが再分化する過程で働く遺伝子について、また柿本は、サイトカイニンの受容を司る遺伝子について詳しく解析し、ヒスチジンキナーゼであることを見出した。河内は、花序茎頂で特異的に微量発現する遺伝子を多数解析し、新たな膜結合型キナーゼが働いていることを見つけた.田坂は子葉と茎頂分裂組織の形成を支配するCUC遺伝子を、橋本は根の表皮細胞の伸長を支配する遺伝子SPRを単離して解析した。福田はヒャクニチソウから維管束形成に関与する多数の遺伝子を単離解析し、町田は成熟葉の形成順序が異常になるJAM遺伝子や葉の表皮細胞の分化を制御するALE遺伝子を解析した。後藤は毒素遺伝子を用いて特定の細胞を取り除くことによって花の形成過程が変化する機構を解析した.広近はMYB様タンパク質がレトロトランスポゾンの転移の誘導に必要であることを見出した。松岡はイネの矮性変異の一つがホメオボックス遺伝子の異常であることを発見した。これらの研究成果は、学術雑誌に論文を発表した他に、国内外の学会やシンポジウムで報告した。
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