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1996 年度 実績報告書

がんの遺伝子診断

研究課題

研究課題/領域番号 06282116
研究機関三重大学

研究代表者

珠玖 洋  三重大学, 医学部, 教授 (80154194)

研究分担者 安井 弥  広島大学, 医学部, 助教授 (40191118)
高橋 隆  愛知県がんセンター研究所, 超微形態学部, 部長 (50231395)
森下 和廣  国立がんセンター研究所, 生物学部, 主任研究員 (80260321)
時野 隆至  東京大学医科学研究所, 分子病態研究施設, 助教授 (40202197)
金子 安比古  埼玉県立がんセンター, 化学療法部, 部長
キーワード癌の遺伝子診断 / 消化器癌 / 肺癌 / 神経芽腫 / 白血病
研究概要

1.胃癌組織40例において、CDC25Aは45%、CDC25Bは70%(28症例)において発現増強が認められ、CDC25Cは全てで低発現だった。CDC25Bは低分化腺癌症例、ステージの進んだ症例に発現増強が認められた。又、分子病理診断の一つとしてCAr ep eatを2ローカス、polyAを2ローカス検討し、約5%の症例でreplication errorを同定した。分子病理診断は9000例にいたった。
2.208症例の非小細胞癌症例でcyclinD1およびRb遺伝子の検討を行ったところ、cyclinD1遺伝子発現の消失がみられた腺癌症例は、有意に短い術後生存期間を示した。多変量解析でもcyclinD1はp53、病期と共に独立した有意な予後因子だった。
3.神経芽腫106例を対象として、1p36のD1Z1と1q12のD1Z1プローブを用いてFISH法で検討した。D1Z1の数(n数)、およびD1Z1数に比してのD1Z2数(D1Z1>D1Z2;b;D1Z1=D1Z2;a)更に、RFLPマーカーによる1pのLCH、及びN-myc増幅を合わせて検討した。その結果、2nb、4nb腫瘍は予後不良、3n、5n腫瘍は予後良好、2na、4na腫瘍はその中間であった。
4.急性骨髄性白血病における第三染色体の異常をEVI1遺伝子を中心として解析した。t(3;7)転座を有する症例、t(1;3)転座を有する症例の切断点および遺伝子を同定した。又40症例の白血病においてガングリオシドGM3からのGD3の合成酵素、α2,8シアル酸糖転移酵素の発現を検討したところ、T-ALLで中等度の、ATLで高い遺伝子発現が認められた。
5.p53の下流標的遺伝子の検索を進め、8種類の正常型p53により発現制御される遺伝子を同定した。そのひとつはGPl anchor ed mol eculeに属する新しい遺伝子であり、その発現は食道癌細胞株の抗癌剤感受性と強い相関性を示した。
6.AFPやγ-GTPの糖鎖に癌性変化を起こすα1,6 fucosyltr ansfer aseの精製を行いそのcDNAを単離した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yamaguchi A,et al.: "Expression of a CD44 variant containing exons 8 and 10 is a useful independent factor for the prediction of prognosis in colorectal cancer patients" J.Clin.Oncol.14. 1122-1127 (1996)

  • [文献書誌] Takeda O,et al: "An in creased NM23H1 copy number may be a poor prognostic factor independent of 20H on 1p in neuroblastomas." Brit.J.Cancer,. 74. 1620-1626 (1996)

  • [文献書誌] Kimura Y,et al: "Genomic structure and chromosomal localization of GML(GPl-anchored molucule-like protein),a gene induced by p53." Genomics. (in press).

  • [文献書誌] Taki T,et al: "Fusion of the MLL gene with two different genes,AF-6 and AF-5a,by a complex translocation involving chromosomes 5,6,8,and 11 in infant leukemia." Oncogene. 13. 2121-2130 (1996)

  • [文献書誌] Nishio M,et al: "Prognostic significance of abnormal p53 accumulation in primary,resected non-small lung cancers." J.Clin.Oncol.14. 497-502 (1996)

  • [文献書誌] Semba S,et al: "Microsatellite instability in precancerous lesions and adenocarcinomas of the stomach." Cancer.77. 1620-1627 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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