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1995 年度 実績報告書

HPVによる発がんと抑制の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06283219
研究機関大阪大学

研究代表者

羽倉 明  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00029779)

研究分担者 近藤 玄  大阪病院, 遺伝情報実験施設, 助手 (40243258)
井上 寛一  大阪病院, 微生物病研究所, 助手 (30176440)
湯通堂 満寿男  大阪病院, 微生物病研究所, 助教授 (70135747)
キーワードヒトパピローマウイルス / トランスジェニックマウス / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 / 子宮頚癌 / トランスフォーメーション
研究概要

本年度はHPVによるがん化機構を明らかにするとともに、HPVによるがん化の抑制法開発への指標とすることを目的として以下の結果を得た。
Leydig細胞腫瘍好発系Tgマウス(HPV16E6E7transgenic mouse)による腫瘍発生機構の解析
1 Tgマウス(C57BL/6嫌発がん系)とBALB/c(好発がん系)との交配により、BALB/cマウスのgenetic back groundを持つcongenic Tgマウスを作成し、同マウスでLeydig細胞腫瘍発生の早期化と増殖能の促進を認めた。またTgマウスでのE6E7遺伝子が第18番染色体に挿入されていることを明らかにした。
p53遺伝子欠損E6E7 Tgマウスを作成し、同Tgマウスの全例に悪性リンパ腫が早期に発生することを認めた。
Transformation抑制遺伝子の検索
1 ラット初代培養細胞(REF)中にはHPVE6E7遺伝子やv-srcなどによるTransformationを抑制する遺伝子の存在が推定されている。抑制遺伝子の分離を目的としてREFcDNAをF2408(抑制機能なし)mRNAでsubtractionを行い、F2408で有意に発現が抑制されているcDNAを30種類得た。
上記cDNA中HPV16型E6E7による不死化細胞からprogress(悪性化)した細胞でその発現が特異的に抑制されているcDNA3種類を同定した。
v-src transform細胞にREFcDNAを導入し、得られた正常復帰株よりv-srcの発現にdependしてその転写がdownregulateされている新しい遺伝子を見い出した。
REFcDNAをCOS-7細胞に導入しtransform形質を抑制する遺伝子を分離した。塩基配列から同遺伝子はsyndecan Iの3'UTRであることが分かった。また、syndecan I遺伝子の発現は子宮頚癌由来の株細胞で著減していることを認めた。
がん抑制遺伝子候補として、新しい転写因子様構造を持つ遺伝子(AF337)を分離し、この性状解析を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kondoh,G.: "An in vivo model for receptor tyrosine kinase autocrine/paracrine activation: auto-stimulated KIT receptor acts as a tumor promoting factor in papillomavirus-induced tumorigenesis." Oncogene,. 10. 341-345 (1995)

  • [文献書誌] Kondoh,G.: "Transgenic models for papillomavirus-associated multistep carcinogenesis." Intervirology. 38. 181-186 (1995)

  • [文献書誌] Pan,J.: "Isolation of a novel gene down-regulated by v-src." FEBS Letters. (印刷中).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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