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1994 年度 実績報告書

がん細胞の増殖素過程を標的とした抗腫瘍物質の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06283228
研究機関(財)微生物化学研究会

研究代表者

石塚 雅章  微生物化学研究会, 化学療法研究所, 副所長 (80159722)

研究分担者 増田 徹  微生物化学研究会, 化学療法研究所, 研究員 (90165720)
雨宮 昌秀  微生物化学研究会, 化学療法研究所, 研究員 (10232000)
山崎 勝久  微生物化学研究会, 化学療法研究所, 研究員 (60239936)
染野 哲也  微生物化学研究会, 化学療法研究所, 主任研究員 (50260138)
キーワード細胞接着阻害物質 / 癌転移抑制 / アポトーシス誘導物質 / サイトカイン誘導物質 / 血小板産生
研究概要

研究目的 新しい作用を有する制癌物質を微生物生物中に探索し、その作用を追究して癌化学療法の新たな発展に寄与する有用な制癌剤を得ることを目的とする。その為に、低分子の細胞接着阻害物質あるいはDNA崩壊に作用する物質を探索し、その中から新規転移阻害物質あるいは細胞増殖阻害物質を選択して、その作用を検討し制癌剤としての可能性を追究する。
研究結果 1)癌細胞の細胞外マトリックス(ECM)への低分子接着阻害物質を微生物生産物中に探索し、サイトスタチンと命名した新規物質を発見した。本物質はB16黒色腫細胞のラミニンおよびIV型コラーゲン等の細胞外マトリックス成分への接着を阻害し、B16黒色腫細胞の実験転移ならびに自然転移を抑制した。2)アポトーシスを誘導する物質を微生物生産物中に探索することを目的にDNA結合色素メチルグリーンを用いる簡便な探索系を構築して物質の作用を検討した結果、サイトスタチンがマウスに自然発生し株化された線維腫細胞にアポトーシスを誘導することを見いだした。3)低分子サイトカイン誘導物質コナゲニンは、骨髄中に存在するT細胞によるIL-6などのリンフォカイン産生を刺激して、巨核球産生を亢進し、制癌物質による末梢血中の血小板減少を抑制することを明らかにした。
展望 本年度の研究結果から、癌細胞のECM成分への接着阻害物質の中には新規制癌物質発見の可能性があると思われる。特異性のある低分子拮抗物質の探索を続けたい。癌細胞にアポトーシスを誘導することはある種の癌細胞を排除するために有効な手段と考えられる。サイトスタチンの作用機作を追究するとともに、さらに有効な物質の探索研究を行う。一方、低分子サイトカイン誘導物質コナゲニンは制癌物質による末梢血小板減少に抑制効果を示した。前臨床研究を実施する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kumagai,H.: "Biosynthesis of antitumor antibiotic,cytogenin." J.Antibiotics. 47. 440-446 (1994)

  • [文献書誌] Amemiya,M.: "Cytostatin,a novel inhibitor of cell adhesion to components of extracellular matrix produced by Streptomyces sp.MJ654-NF4.I." J.Antibiotics. 47. 536-540 (1994)

  • [文献書誌] Amemiya,M.: "Cytostatin,a novel inhibitor of cell adhesion to components of extracellular matrix produced by Streptomyces sp.MJ654-NF4.II." J.Antibiotics. 47. 541-544 (1994)

  • [文献書誌] Kawatsu,M.: "Effect of conagenin on thrombocytopenia induced by antitumor agents in mice." J.Antibiotics. 47. 1123-1129 (1994)

  • [文献書誌] Kumagai,H.: "Antitumor activity of cytogenin." J.Antibiotics. 48. 175-178 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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