研究課題/領域番号 |
06301005
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
佐藤 康邦 東洋大学, 文学部, 教授 (80012508)
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研究分担者 |
溝口 宏平 大阪大学, 文学部, 教授 (80116178)
星野 勉 法政大学, 文学部, 教授 (90114636)
川本 隆史 跡見学園女子大学, 文学部, 教授 (40137758)
池上 哲司 大谷大学, 文学部, 教授 (60121521)
安彦 一恵 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20135461)
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キーワード | 応用倫理学 / 生命倫理 / 環境倫理 / 自己決定権 / システム統合 |
研究概要 |
年度開始と同時に「現代倫理学研究会」および「京都生命倫理研究会」において総合研究の準備態勢を整え、交付の決定と同時に7月の全体研究打ち合せ会議(東京・東洋大学)を企画した。本会議では代表者によって研究目的の詳細な説明がなされた上、総合研究の出発点として「応用倫理学の現況」が川本隆史によって報告され、活発な意見交換がなされた。とくにデンマークの研究者による「応用倫理学研究のガイドライン」の紹介は、本邦初のものであり、参加者に大きな刺激を与えた。夏休みには本総合研究と密接なつながりを有する千葉大学教養部倫理学研究室の応用倫理学資料集既刊分を活用して・サブグループ毎の個別研究を深めた。そして12月の全体研究打ち合せ会(京都・大谷大学)では、生命倫理.環境倫理、情報倫理の三分野に関する個別報告がなされ、方法論については応用倫理学を「臨床哲学」として深化・徹底させようとする動向とシステム理論の最前線の議論が紹介された。最後に2月の研究合宿では、生命倫理の難問に即しながら応用倫理学の学問的姿勢を吟味する報告に続いて、研究代表者および分担者が編者を務めた論文集『システムと共同性』(昭和堂)の合評会を行なった。以上の共同研究を通じて、《システムとその変容》という観点にたって、倫理学におけるマクロ的視点とミクロ的視点の総合という新機軸を「応用倫理学」の現場で展開するという所期の目的は、かなり達成されたと考える。 なお当初の計画では、関連学術雑誌を分担者が別個に購入するための予算借置を講じておいたのだが、研究の進展にともない応用倫理学関係の重要な洋雑誌を一括して講入・保存したほうがよいとの意見が多数を占めるようになった。そのため、数種類のバックナンバーを購入し、研究分担者の利用の便に答える態勢をとった。
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