研究課題/領域番号 |
06301008
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩城 見一 京都大学, 文学部, 助教授 (40025086)
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研究分担者 |
篠原 資明 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60135499)
金田 千秋 筑波大学, 芸術学系, 助教授 (80224624)
村田 純一 東京大学, 教養学部, 助教授 (40134407)
米澤 有恒 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70093341)
太田 喬夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30098230)
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キーワード | 想像力 / 言語 / イメージ / 身体 / 情報 / 解釈 / 自画像 / 自然 |
研究概要 |
第一年度に当たる本年度は、「想像力」における「言語」と「イメージ」との<関係>、<ズレ>、両者の<関係の歴史性>について、主に理論的な立場から研究発表を行い、第二年度に計画されている芸術の歴史現象に即した実証的研究における議論のための共通理解の枠組みを構築することが目指された。7、8月を準備期間とし、9月以後月一回の会合がもたれ、代表者を始め分担者、更には本研究の遂行に必要な協力者(大学院博士後期課程学生も含む)による発表(一回につき2名)とそれを巡る議論を行った。会合での発表題目及び要旨は以下の通り。岩城「<想像力>-言語と形象」(ヘーゲル『エンツュクロペディー』における「像」理論とそれに基づくシェリング「芸術哲学」の問題。中国東晋の詩における自然像と絵画における図像とのずれ)(9月10日)、岩城「ヘーゲルの『美学講義』」(ヘーゲルによるディドロ-『ラモ-の甥』解釈に見られる新しさ、近代的想像力の歴史的意味)、米澤「一つの美学史-RationalisierungとAsthetisierung」(美の非合理性の学問的解明としての美学の問題性と、今日の崇高について)(10月8日)。米澤「ギリシアの実在論」(ソクラテス以前の哲学における真理概念の検討、そこにおける想像力<ファンタジア>の位置)、吉岡(ゲスト発表)「芸術と解釈」(芸術の「説明しがたさ」の解釈的存在としての人間にとっての現代的意味)(11月12日)、小林「自画像」(レンブラントの自己イメージの変遷、ハイデッガ-、ジンメルの芸術哲学を顧慮して)、室井(ゲスト発表)「芸術とメディア」(情報時代における身体の変容と芸術の在り方)(12月10日)。1月以降予定の会合は震災のため中断、平成7年度4月15日より再開の予定。会合での発表以外の分担者の研究成果も雑誌、著書等で公にされている(「研究成果」の項参照)。旅費は会合への出席の他、必要に応じて分担者が現地調査、資料収集、意見交換をするために支出。設備備品費は、西洋美術史関係の文献の不足を重点的に補うことに当てられ、謝金は主として収集資料の整理に使用した。
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