研究分担者 |
田村 和之 広島大学, 総合科学部, 教授 (00034596)
望月 彰 兵庫女子短期大学, 助教授 (40190954)
野田 正人 花園大学, 社会福祉学部, 助教授 (10218331)
吉田 恒雄 駿河台大学, 法学部, 教授 (90147918)
土井 洋一 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (20054661)
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研究概要 |
本研究のメンバーは,すべて「児童福祉法研究会」の会員である。児童福祉法研究会は,本年より大阪(大阪府立大学/許斐有)および東京(駿河台大学/吉田恒雄)に事務局を置いて,大阪と東京を拠点に研究会活動を進めている。 本研究は,戦後の児童問題および児童福祉法の成立・展開過程に関する基本資料の発掘と収集・整理,分析を大きな目標の一つとしている。本年は資料収集・整理の緒についたばかりであるが,今まで埋もれていた資料などもあり,更に整理,分析を行いたい。 法研究に関しては,児童福祉法の基本理念となる「児童の権利に関する条約」の研究を積極的に進めている。子どもの権利を擁護する児童福祉システムを構築するために,現行法制度の問題点と今後の課題についての検討を行った。現行法制は子どもの権利擁護の視点が乏しいので,条約の基本的な考え方を取り入れたシステムのあり方を提示したい。 また,本年度は,児童福祉法制度の転換期にあって,児童福祉法の行政法的検討が必要であるとの観点から,現行児童福祉法の行政法的側面の考察を行った。 外国法研究として,アメリカ,カナダ,イギリス,フランス,ドイツの児童福祉法制の研究に着手した。とくにこれまであまり紹介されなかったカナダ・オンタリオ州の子ども家庭サービス法に関する資料および文献を入手し,考察を進めているが,子どもの権利を擁護する児童福祉法システムとしては,非常に興味深い。 実態論研究に関しては,本年度は現場の実践家との交流・意見交換を行った。次年度は現場の実践家との共同研究をさらに深めたいと考えている。
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