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1995 年度 実績報告書

社会ネットワークの総合的研究-理論モデルの開発を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 06301028
研究機関九州工業大学

研究代表者

井上 寛  九州工業大学, 工学部, 教授 (10037004)

研究分担者 安田 雪  立教大学, 社会学部, 助教授 (00267379)
沼崎 一郎  東北大学, 文学部, 助教授 (40237798)
佐藤 嘉倫  東北大学, 文学部, 助教授 (90196288)
三隅 一人  九州大学, 比較社会文化研究科, 助教授 (80190627)
小林 淳一  福岡大学, 人文学部, 教授 (20113243)
キーワード社会ネットワーク / 中心性 / 構造同値性 / シヤプレイ値 / 繰り返しゲーム / 加重声価法 / 権力
研究概要

平成7年度の研究実施計画は、研究分担者各自にまた共同により、ネットワークの構造、過程、変動・生成に関する文献のレビューと、それぞれの領域での理論の提示と必要に応じてシミュレーションとデータ分析をすることであった。
平成7年度に全体の研究会を2回と少人数の研究会を適宜開催し、研究の相互の促進をはかった。小林はネットワーク分析手法の特に個体x属性(所属集団)のデータ行列から個体x個体の関係行列と属性x属性の行列を生成する行列手法の数理的特性を明らかにした。盛山はCook=Emerson=山岸らの実験研究のなかでとらえられたネットワーク権力はゲーム理論の交渉力つまりシャプレイ値の特殊ケースであることを明らかにし、実験値を理論的に予測できることを証明した。井上は、構造同値性概念が局所的であることを批判し広域的構造同値性の提案をした。佐藤はネットワーク制約のもとの相互作用を信頼関係のある場合の繰り返しゲームによって定式化した。山口は多数ユーザと少数サーバからなるようなネットワークにおける利益と規模の経済をグラフ理論的にモデル化する試みを提示した。松田は加重声価法のフォーマルモデルとみなしうるハベルやボナチッチの中心性を改良し、差分方程式モデルを提示した。それはノードのより精細な順序づけ、非連結ネットワーク対応、周期的ネットワーク対応、基準化による比較可能性、収束性などにおいて、よりすぐれた特性をもつことを証明した。安田は、日本の企業連関の構造特性をブロックモデル分析手法を用いて明らかにした。大谷は、都市市民の行動様式に対するパーソナルネットワークの効果を分析した。
いずれも新しい知見をもつが、いくつかの数理論上の課題と経験的妥当性に問題を残しており、それらの解決と論文としての完成、そして報告書の作成が最終年度の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小林 淳一: "行列の無限級数とその社会学的含意" 福岡大学人文論. 27-2. 773-787 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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