研究課題
総合研究(A)
1)千葉県今関家ほか数カ所について江戸時代史料の調査を行い、家族関係の史料を収集した。筆写および撮影史料を整理することによって、いくつかの新たな知見を研究分担者共通の財産として持つことが出来た。2)研究分担者は、各自の研究の成果を、下記の通り口頭で中間報告を行った。「近世女性史の問題点」 大口勇次郎「国風の美」 朝倉有子「百姓の家と家族」 鈴木ゆり子「武家の介護について」 菊池慶子「岡山藩池田家の家譜と『寛政重修諸家譜』」 吉見映子「中世イングランドにおけるジェントリの結婚について」 新井由紀夫3)上記のうち、吉見映子の報告は、江戸時代武家家族の基礎的研究に多大な貢献をなすものと考えるので、以下簡単に内容の説明を加える。岡山藩池田家に伝来する家譜・系図史料と、幕府が編纂した「寛政重修諸家譜」に掲載されている池田家の家譜とを綿密に比較検討し、後者が池田家からの提出史料に基づいているにもかかわらず、両者に相違が生じた理由を追及することによって、幕府が「諸家譜」を編纂したときの原則のいくつかを明らかにすることが出来た。同史料の有効範囲を明確にするものである。
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