研究課題/領域番号 |
06301060
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 総合 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
水谷 暢 新潟大学, 法学部, 教授 (30066740)
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研究分担者 |
樫村 志郎 神戸大学, 法学部, 教授 (40114433)
佐上 善和 立命館大学, 法学部, 教授 (50081162)
高橋 宏志 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40009832)
伊藤 眞 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (50009809)
吉村 徳重 西南学院大学, 法学部, 教授 (30037064)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 民事裁判 / 裁判 / 和解 / 交渉 / 和解兼弁論 / 弁論兼和解 / 弁論 / 日本訴訟 |
研究概要 |
1 2回にわたり「実験法廷即興劇」を開催した。その中で、多数の研究者・法曹・準法曹(司法書士)が、当事者本人等の役になりきり、「こうあってよい」とそれぞれが考える裁判を自ら体験・実践した。その共有できた客観データーにもとづいて、裁判内在的に現在の裁判実務の抱えている問題を口頭であるいはインターネット上の「メール会議」で議論し報告書としてまとめてきた。平成8年度には、それをつぎのように引き継いだ。 2 これまでの報告書を、単に日本語としてだけではなく、海外からの要請も受け、日本流の交渉について議論できるように、要約英文としてまとめた。 3 また、単に本として公表するだけではなく、日本中や、海外のどこからでも研究者がアクセスできるように、インターネット上の「『交渉と法』研究会」のホームページの中で公表した。 4 今日までに得られた知見・議論の重要なものは以下である。 (1) 「実験法廷」参加メンバーのみならず一般市民の意見としても、本人がもっとしゃべれる裁判を、と考えはするが、予期でき難い不利益を考えると実際にはその実現が極めて難しく、その実現のためには、「語り方」までも含め、根本的なところから考えてゆかねばならないということがわかった。 (2) 交互面接方式の弁論兼和解は、当事者の不安を助長するが、一部の法曹の間だけでしか通用しない駆け引きはどうしても避けて通れないことが明らかになった。 (3) これらは、結局、実践が理論を裏切る仕組みを考えなければならないということを明白にし、「法曹仮想合意」の不可避性と、その押さえ込み方法を念頭に議論を進めてゆく必要があることを明らかにした。
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