研究課題
総合研究(A)
本研究班は、患者との面接技法について専門職者や学生が学上で、教育資源として有用な、模擬患者の養成と利用に関するノウハウを、多くの教育現場に紹介し導入することを目指し、以下の研究活動を行った。(1)過去の研究で蓄積された、模擬患者の養成と利用に関する資料を再点検し整理した上で、模擬患者の養成カリキュラムとその利用方法について見直しを行った。(2)全国の模擬患者志望者を対象として、模擬患者の養成に関する説明会を開催し、約80名の参加者が得られた。(3)過去に養成された10名の模擬患者に加えて、新たに20名の模擬患者を養成した。(4)模擬患者が演じるための事例設定を約80例作成した。(5)模擬患者を利用して、講習会、実習、特別講義などの教育企画を100回以上開催した。各回の講習会では数名〜100名の受講者を集めて面接技法に関する教育を行った。受講対象者は医学生、医師、看護婦、保健婦、薬剤師、福祉相談員、ホームヘルパーなど、保健・医療・福祉関連の職種に従事している者あるいは学生とした。(6)一部の教育企画では、より多くの受講者が模擬患者との模擬面接を直接体験できるようにするために、従来は1〜2名ずつしか利用できなかった模擬患者を一度に3〜5名利用した。(7)大部分の教育企画では、自分の面接に対する受講者の自己評価を援助するために、模擬患者との面接をビデオに記録い再生した。(8)保健・医療・福祉関連の教育を担当する側にも、これらの教育企画などを通して、面接技法教育の必要性や、教育資源としての模擬患者の有用性を啓蒙した。(9)これらの活動について日本医学教育学会や雑誌で発表した。
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