研究分担者 |
白坂 蕃 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40014790)
犬井 正 独協大学, 経済学部, 教授 (20184731)
元木 靖 埼玉大学, 教養学部, 教授 (00092023)
山川 充夫 福島大学, 経済学部, 教授 (00094285)
田林 明 筑波大学, 地球科学系, 教授 (70092525)
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研究概要 |
本研究は、世界的に求められている持続可能な農業および持続的農村システムに焦点を当てつつ,日本農業の耕作方式と再生産過程の農村システム論的な解明を試みた。3年間の研究の結果,研究代表者および分担者は以下に概括する実績をあげた。すなわち学会誌等へ20本の論文が発表された。関連して,学会における口頭発表が17本行われ,学会誌以外の出版物によって29本の成果が公表された。また,関連論文は43本公表された。また,本研究の研究代表者および一部の研究分担者を日本側の中心メンバーに据えた国際会議"The Tsukuba International Conference on the Sustainability of Rural Systems"が行われ,この会議において研究代表者と多くの研究分担者のが口頭発表を行った。同会議の成果は514ページにのぼる書物"Geographical Perspectives on the Sustainability of Rural Systems"として刊行されたが,同書収録の52論文中12論文を研究代表者もしくは研究分担者が執筆した。これらも本研究の成果といえよう。 代表者および各分担者は、全国にわたる農業地理学のエキスパートによる総合研究を目指し,各自の課題に沿って日本の農法と農村を,上部構造と下部構造から,また,国際比較の観点をも考慮して,分析した。具体的には,日本の伝統的農法の利点を再認識しつつ,現在の標準化し機械化・化学化した科学農法の問題点と利点とを探った。そのために中核農家の農業再生産過程ばかりでなく、兼業脳か等をも含む、農村集落の維持機構としての農村システムの解明を,重要な観点に据えた。中核農家の経営自立は,他の農家を含めた村落組織の中でとらえられるべきであることが再確認された。土造りに代表される伝統的農法や逆に現代の科学農法の地域性についても研究を行った。
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