研究課題/領域番号 |
06301088
|
研究機関 | 広島女子大学 |
研究代表者 |
今堀 宏三 広島女子大学, 学長 (80029602)
|
研究分担者 |
小川 正賢 茨城大学, 教育学部, 助教授 (80143139)
下条 隆嗣 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50014767)
木村 捨雄 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90000059)
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
高橋 景一 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (40011481)
|
キーワード | 科学教育 / 技術教育 / 数学教育 / 情報教育 / 教科教育 / 教育課程 / カリキュラム開発 / 体系化 |
研究概要 |
来るべき「知的社会」においては、これまでのような「ものの生産」を中核とした産業構造から、「情報」を中核とした産業構造に変化すると考えられ、このような社会が必要とする「知的人材」の養成を実現するためには、新しい学力観による科学技術教育が必要である。本研究は、これまでのようなできるだけ多くの知識の獲得を目標とする「発展途上国型教育課程」から脱皮し、科学的判断力や推理力による自立的知識の探求力や運用力を重視し、あるいは創造性を養うような将来的展望に立つ科学技術教育の「先進国型教育課程」を確立するための、(1)新しい学力観の確立、その実現のための(2)教育課程と教育内容の体系化、及び(3)カリキュラムの基本的枠組みの確立、を目的としている。 このための具体的な取り組みとしては、(1)これまでの我国の科学技術教育の学力観の変遷を振り返りながらその分析を行い、(2)先進諸外国の教育課程や教育内容に関する情報や、科学技術教育の教科書を収集し、(3)それらの分析により「先進国型学力観」の必須要素を取り出すとともに、(4)その教育目標や教育課程を抽出し、(5)我国の実状に見合った「先進国型教育課程」を策定することを目指している。 本年度は昨年度に引き続き先進諸国の教育情報や教科書の収集と分析を継続的に続けると共に、カリキュラムの基本的枠組みを確立するためのモデルとなりうる学習モジュールの開発を試みた。すなわち子どもたちが「理科のよさ」を感得できるようなモデル学習モジュールや、創造性を伸長させるようなモデル学習モジュールなどの開発を試みた。これらにより我々が「新科学知」と呼んでいる「先進国型学力観」の概念の確立と「新科学知の体系化」の確立を目指している。
|