研究課題/領域番号 |
06301099
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
土岐 哲 大阪大学, 文学部, 教授 (10138662)
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研究分担者 |
平高 史也 慶応義塾大学, 総合政策学部, 助教授 (60156677)
谷口 すみ子 調布学園女子短期大学, 日本語日本文化学科, 助教授 (30217129)
助川 泰彦 東北大学, 留学生センター, 助教授 (70241560)
尾崎 明人 名古屋大学, 留学センター, 教授 (60119659)
青木 直子 静岡大学, 教育学部, 助教授 (20184038)
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キーワード | 第2言語習得 / 日本語習得研究 / 日本語の自然習得 / 就労外国人 / 日系ブラジル人 / 発話調査マニュアル |
研究概要 |
1.本研究の目的は、南米から来日した日系ブラジル人の日本語使用の実態を把握し、日本語習得について(1)日本滞在の長さと日本語運用能力との相関関係、(2)生活の中で自然に日本語を学んでいる外国人にとって習得しやすい項目、(3)日本語習得の促進または阻害要因、(4)日本語の進歩が止まる「化石化」現象の実態、の4点を明らかにすることである。 2.本研究では、ポルトガル語を母語とする日系ブラジル人で愛知県豊田市その周辺に在往する8名を被調査者とし、平成7年6月から1年間、延べ48回の面接調査を行った。面接調査では、日本語能力の変化を調べるために、(1)対話と独話を引き出す課題、(2)発音を調べる課題、(3)文字の知識を調べる課題、の3つを毎回同じ手順で実施した。さらに、日本語使用の実態、日本・日本人に対する意識、日本語学習の状況、の3点を調べるために調査の1、3、6回目に母語でアンケート調査を行った。 3.平成6年度はアンケート調査票と発話調査マニュアルを作成し、予備的な調査を実施した。平成7年6月から本調査を開始し、面接調査と並行して発話資料の文字化作業を行った。平成8年8月に資料収集を完了。発話資料の文字化作業も終え、コンピュータ処理ができるデータベースの作成に取りかかっている。 4.本研究のこれまでの成果として、面接調査の実施方法に関してこれまでにない詳細な調査マニュアルを作成したこと、就労外国人の発話資料、識字資料を一貫した方法で継続的に収集し、研究の基礎資料を作成したこと、があげられる。今後は、資料の分析を進めると同時に発話資料のデータベース化に取り組む計画である。
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