研究課題/領域番号 |
06302005
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
坂根 由昌 大阪大学, 理学部, 教授 (00089872)
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研究分担者 |
山口 佳三 北海道大学, 理学部, 教授 (00113639)
中島 啓 東北大学, 理学部, 助教授 (00201666)
佐々木 武 神戸大学, 理学部, 教授 (00022682)
大仁田 義裕 東京都立大学, 理学部, 助教授 (90183764)
高木 亮一 千葉大学, 理学部, 教授 (00015562)
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キーワード | 調和写像 / モジュライ空間 / hyperkahler多様体 / ケージ理論 / 反自己双対空間 / Hessian多様体 / アファイン多様体 / リューヴイル多様体 |
研究概要 |
多様体上の幾何学的構造および変分問題、その解のなす空間の構造について、次のような研究を行なった。 1.調和写像と極小曲面に関しては、大仁田、浦川、高木らが、リーマン球面から対称空間への調和写像のモジュライ空間の連結性・基本群について、非コンパクト・リー群への調和写像の特徴づけとその分類、および複素射影空間の実超曲面の型数について研究した。 2.複数微分幾何とモジュライに関しては、藤木、小林が中心となり、永田による非射影的代数多様体は江口・Hanson計量から生ずる超ケーラー多様体の自然なコンパクト化となることを示した、また関数論におけるネバリナ理論の新しい複素微分幾何学側面の研究を行なった。 ヤン・ミルズ場を含むゲージ理論とその応用に関しては、中島、坂根らが、ALE空間上の反自己双対接続のモジュライ空間を一般化した箙多様体の概念を導入しカッツ・ムーディー環の表現を構成する研究、コンパクト・リー群上にnaturally reductiveでない左不変なアインシュタイン計量を構成する研究を行なった。 4.力学系の幾何構造に関しては、清原、小磯らが、可積分側地流をもつコンパクトケーラー:リューヴィル多様体を定義してその性質を調べ、コンパクトケーラー・リューヴィル多様体はトーリックとなることを示した、またゴム輪の運動を半線形熱方程式であるEells-Sampson方程式の波動方程式版としてとらえ解の挙動を調べた。 5.情報幾何を主な課題とするアファイン多様体については、志磨、佐々木らが、Hessian領域の幾何学がアファイン微分幾何、情報幾何、シンプレクテイク幾何と密接に関連することを示した、またアファイン空間内の曲面のアファイン法線のなす曲面が退化して曲線となるときの様子を解析した。さらに、関係する研究者間の共同研究の促進を図るため中小規模の研究集会を開催した。
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