研究課題/領域番号 |
06302023
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永嶺 謙忠 東京大学, 理学部, 教授 (50010947)
|
研究分担者 |
西田 信彦 東京工業大学, 理学部, 教授 (50126140)
鳥養 映子 山梨大学, 工学部, 助教授 (20188832)
目方 守 福井大学, 工学部, 教授 (80025345)
村山 茂幸 室蘭工業大学, 理学部, 助教授 (10157802)
都 福仁 大阪大学, 理学部, 教授 (10000837)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | ミュオン / ミュエスアール法 / 微視的磁性 / フラストレーション磁性 / 量子固体 / 半導体中の水素 / 重い電子系 / Hydrogen-like Center in Semiconductor / Heavy Fermion System / Beam Cooling |
研究概要 |
当科学研究費の助成を受けて、東京大学理学部中間子科学研究センター高エネルギー物理学研究所分室のパルス状ミュオンファシリティを用いたμSR法による固体物性に関する実験研究に関して、次のような成果があがった。 1.重い電子系について 村山(室蘭工大)グループは、単結晶Ce(Ru_<0.85>RH_<0.15>)_2Si_2を用いて、都(大阪大)グループは、Ce_<1-x>La_xRu_2Sh_2についてSWD(スピン密度波)を観測した。 2.フラストレーション磁性体について 目方(福井大)グループはFeI_2について、田中(お茶水大)グループはLuFeMgO_4について、伊藤(お茶水大)グループは、Mn_<0.55>Ag_<0.45>TiO_3,Fe_<0.25>Mg_<0.75>TiO_3についてスピンダイナミックスを調べた。 3.固体水素中のミュオン分子について スピンのないパラ固体水素中の正ミュオンが2つの水素原子と結合してできる分子の特性を調べる実験が、西田(東工大)グループによって、H_2とD_2について行われ、特異な温度依存性を示すことが判った。 4.半金属中のミュオン状態について 鳥養(山梨大)グループによって半金属Sb中の正ミュオンのスピン緩和が系統的に調べられ、特異な常磁性体状態をとることが判った。 5.光照射下の半導体中のミュオン状態について Ge中の反磁性ミュオン状態が光励起伝導電子との相互作用によってスピン減偏極する様子が、門野(理研)グループによって詳細に測定された。 6.超低速正ミュオンの発生と利用 一次陽子ライン上に置かれた常温タングステン表面から発生する熱エネルギーミュオニウムをレーザーで共鳴解離させることにより超低温ミュオンを発生させる実験が、永嶺(東大中間子)グループによって進展した。すでに、100A厚の金に超低速ミュオンをとめ、ミュエスアール信号を見る実験が成功を見た。今後、表面科学への展開が期待される。
|