研究課題/領域番号 |
06302032
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大津 元一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114858)
|
研究分担者 |
藤平 正道 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (40013536)
入江 正浩 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (30001986)
梅田 倫弘 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60111803)
河田 聡 大阪大学, 工学部, 教授 (30144439)
堀 裕和 山梨大学, 工学部, 助教授 (10165574)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | プローブ / STM / メモリー / 近接場 / ニューロン |
研究概要 |
分担者を次の四班にわけて有機的な協力のもとに研究を遂行した。初年度は理論、実験の準備を行うとともに、活発な討論を繰り返した。これらを元に、次の成果を得ることができた。 (1)理論・基礎班:安久は分散性媒質中のエバネッセント波のモード直交関係を解析した。北野はマイクロ波を用いて近接場の強度分布を測定し、また円錐型プローブの効果を測定評価した。堀はドプラーフリー分光を用いてエバネッセント場のもつ大きな運動量を検証した。吉田は理論の検証のための近接場光学顕微鏡を組み立て、基礎データを得ることができた。 (2)プローブ班:大津は化学エッチングにより先端直径3nm以内、開口径30nm以内のプローブを作成し、これを用いた装置のシステム関数を評価した。佐々木(豊)は熱的方法によりプローブを作成する際の先鋭化の素過程について解析し、設計の指針を与えた。 (3)システム班:ウマは生体試料の測定を行い、特に水中での測定を可能にするために全光学的手法によりプローブ・位置間隔を制御する方法を考案した。片岡は誘電体球表面上の微小突起を用いたプローブを考案し、その特性を評価した。河田はプローブと試料との間の電磁相互作用を考慮した解析を行い、その近似度と計算時間について検討した。佐々木(彰)はプローブ走査の再現性、繰り返し性、線形性を向上させるために変位補正機能付きの顕微鏡装置を開発した。 (4)応用班:入江はフォトンモードの超高密度光記録を提案し、特にそのための高感度フォトクロミック材料の開発を行った。梅田は原子間力、トンネル電流などを併用した、制御性のよい顕微鏡の開発を行った。岡崎および藤平はそれぞれ構造化学および生命化学の観点から蛍光測定および分光可能な顕微鏡装置を開発した。柳田は平面表面上のエバネセント光により生体中の色素分子を励起し、その蛍光測定により一分子イメージング・ナノ操作を実現した。
|