研究分担者 |
端野 道夫 徳島大学, 工学部, 教授 (90029231)
福原 輝幸 福井大学, 工学部, 助教授 (10156804)
福島 武彦 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 総合研究官 (90124354)
道奥 康治 神戸大学, 工学部, 助教授 (40127303)
禰津 家久 京都大学, 工学部, 助教授 (30109029)
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研究概要 |
本年度は、下記の項目について分担研究を行った. ・村岡:都市の拡大に伴う水環境が非自然的な水環境を有することから,降雨・浸透・蒸発の各過程が市街地の土地利用毎にどのような相違が存在しているかをまとめた. ・中辻:沿岸海域で生ずる貧酸素水塊のような水環境の悪化現象を海表面を通じての光・熱・運動量の変換に基づく鉛直1次元熱収支モデルを構築し,東京湾・江田島湾等の観測地と検証した. ・禰津:水流の底面近傍領域および水深増加領域の詳細な乱流計測に基づき,乱流特性量の時間変化・せん断応力特性・自由水面の時間変化による影響等について理論的・実験的考察を行った. ・道奥:高濃度の電解質物質を含み上層よりも高温の貧酸素水塊が1年中底層に滞留する貯水池で水質の定期観測を行い,逆転水温層の形成要因と水質成分との関係を模索した.同時に,多点水温計を試作し,貯水池で周日連続水温を行って水面-大気境界面間の熱移動量と微細水温変動量の関連性を明らかにした. ・福島:屋外実験池において各種のボックスを設け,酸素,二酸化炭素,水温の連続観測を行い,その結果をもとに池面でのそれらのフラックスを算定した.また,このフラックスを風速などを用いてモデル化した. ・福原:地表面と大気間の熱水分移動に及ぼす風の影響について風速と水蒸気輸送バルク係数および熱伝導係数の関係を実験的に求めた.不飽和砂層中の塩分移動については,4極法塩分濃度センサーを開発した. ・石井:地下水汚染物質および揮散ガスが,地下水から土壌へ・土壌から地表面を通じて大気へ移動していく現象を室内不飽和帯モデルを用いて実験的に研究をおこなった. ・端野:降雨遮断タンクモデルを雨量・気象観測データに適用して遮断蒸発量の推定と遮断蒸発過程に関する解析を行った.その結果,推定蒸発量は現地雨量観測データの水収支から得られる蒸発量とほぼ一致した.また,雨量強度と蒸発強度との関係や降雨継続時間と降雨中蒸発量との関係も良好に再現できた.
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