研究課題/領域番号 |
06302067
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小寺山 亘 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80038562)
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研究分担者 |
中村 昌彦 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40155859)
前田 久明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80013192)
池田 良穂 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10117989)
内藤 林 大阪大学, 工学部, 助教授 (20093437)
竹松 正樹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (50038535)
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キーワード | 海面ブイ / アルゴス衛星システム / 緊張係留 / 3次元ランプドマス法 / 設置・揚収計算 |
研究概要 |
大気海洋間の相互干渉が最も激しく行われる場である海洋混合層内の流速・水温・塩分と海面近傍の大気境界層中の風速・風向・気圧・日射・気温を計測するための海面ブイシステムを設計した。係留水深は5000mを想定し、最大波高30m、最大風速50m/secの環境下で安全であるとの条件を付加した。その結果ブイシステムは円筒型で総浮力約1000kg、重量400kgとなった。係留ラインの材質はテトロンで長さは4750mであり、ラインの伸びを考慮した緊張係留方式を採用した。ラインの直径は安全率6を採用して18mmである。システム構成はブイとラインのほかに、海中の流速計・水温計・塩分計・圧力計とシステムを回収するための超音波切り離し装置・アンカーと大気側の風速計・風向計・気圧計・日射計・気温計とデータ伝送及びブイシステムの位置計測用アルゴス衛星通信システムである。この設計を行うために、3次元ランプドマス法に基づいたブイシステム運動解析プログラムを開発し、投入時・揚収時と風波浪中での運動及びライン張力の試計算を行った。その結果前期環境条件下での最大ライン張力は1200kgであることが確認された。また水深5000m海域での潮流速度を計測するために、海洋観測を行い海面近くでの最大流速は約0.5m/sec程度であることを確認した。さらに浮力/重量に優れた浮力体を開発し、実際の海洋観測でその性能を確認した。この他計算精度を向上するために、振動する円柱などの抗力係数などについて、理論的・実験的研究を行った。
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