| 研究課題/領域番号 |
06302077
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
首藤 伸夫 東北大学, 工学部, 教授 (90055137)
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| 研究分担者 |
松富 英夫 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (20134083)
藤間 功司 防衛大学校, 助教授
武尾 実 東京大学, 地震研究所, 助教授 (00197279)
河田 恵昭 京都大学, 防災研究所, 教授 (10027295)
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| キーワード | 津波 / 津波防災 / 島捕捉モード / 流木衝撃力 / 避難マニュアル |
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| 研究概要 |
近地長周期表面波(周期20〜50秒)を使用し、北海道南西沖地震における震源断層上のすべり量の時空間分布を求めた。総地震モーメントは6.5×10^<20>Nm。3カ所(震源近傍の浅い場所、北断層南端の深い場所、南断層全体)で大きかった。特に、南断層のすべり量は全モーメント解放量の約3分の一を占めた。これを基に地殻変動を計算すると、奥尻島の近くで、大きな隆起が見られた。
過渡的な波形を持つ津波が島に来襲したときの津波増幅率を評価するため、線形理論モデルと3次元数値モデルとを開発し、水理模型実験結果と比較し、適用限界を示した。線形理論を、島嶼の発達した伊豆・小笠原諸島に適用し、これらの島にとってどのような周期の津波が危険であるかを検討した。周期10分以下の中小規模の津波が、共振現象のため、著しく増幅される可能性があることが判った。島周りでの津波捕捉は、島の特性毎に大きく変化するのである。
奥尻島西岸で発生した最高打ち上げ高31mの数値計算による再現を試みた。入口幅50mの谷の奥で発生したものであるから、最小格子5mとし、ほぼ良好な結果を得た。こうして、奥尻島周りの津波に関しては、その全貌が殆ど解明された。
この津波では、漂流物が破壊力を発揮した。これの推定の為、流木の諸元、衝突速度、降伏応力、衝突角度からなる衝突力評価式を導いた。この式は理論的考察から関数形を定め、必要な計数を実験値より決定したもので、被衝突体にとっては危険側の値を与える実用的な式となっている。
また、実測値に基づき、浸水深、流速、流体力と家屋被害程度との関係をも明らかにした。浸水深-流速の関係より流木漂流速度を評価し、上式により衝突力に換算し、結果として、浸水深-家屋被害程度の関係という従来の推定手法に、物理的な根拠を与えることが出来た。
ハザード・マップの一例を作成した。まず、地震発生確率の経年変化、その時の地震マグニチュードの推定方法を見いだす。ついで、地震位置の分布を想定して津波数値計算を実行し、対象地点に於ける最大波高の来襲確率を定める。これから、死亡リスクの経年変化を示すと共に、これを用いてハザード・マップを作成する。この手法を南海地震に応用した。
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