研究課題/領域番号 |
06303002
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
古川 尚道 筑波大学, 化学系, 教授 (80015966)
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研究分担者 |
吉藤 正明 東北大学, 理学部, 教授 (90011676)
玉尾 浩平 京都大学, 化学研究所, 教授 (60026218)
鈴木 仁美 京都大学, 理学部, 教授 (50025342)
秋葉 欣也 広島大学, 理学部, 教授 (20011538)
岡崎 廉治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70011567)
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キーワード | ヘテロ原子化合物 / セントラルドグマ / ヘテロ原子間結合 / 嵩高い置換基 / 高配位化合物 / 高周期化合物 / 擬回転 / 活性種 |
研究概要 |
本総合研究(A)は平成6年度に引き続き、第3周期以降のヘテロ原子化合物(周期表14族より17族にいたるヘテロ原子群)の特異な結合に注目し、それらの結合の概念を明らかにすると共に、新しいヘテロ原子化合物の合成と反応の研究を行い、実験的にも、理論的にもヘテロ原子化学全体に通用する、結合のセントラルドグマの確立に大きく前進した。まず、1)ヘテロ原子間の多重結合の研究については、リンを含む各種ヘテロ原子間の結合の概念について従来の研究を更に進めて、速度論的に多重結合を安定化するために嵩高い置換基を隣接した位置に導入すること、アミノ基のような電子過多の置換基により、電気的にも安定化できることが見出された。同様に、14族のヘテロ原子間の2、3重結合についても、研究が進展して、15族同様に嵩高い置換基の導入により安定化が出来ることを解明した。また、分子軌道計算により、安定化についての基準が明らかにされつつある。14、15族ヘテロ原子化合物の研究では、特異な結合を持つ、珪素化合物として、ポリ珪素-珪素間化合物のうち、多数の2次元、3次元構造の環状化合物や高歪み化合物群が合成され、それらの結合の性質についての理論的な取り扱いが精密に行なはれた。2)14-17族ヘテロ原子化合物の中で、高配位型化合物について、14族では珪素鎖化合物を中心とした結合の概念が理論的に解明されつつある。15、16族化合物については、特に高周期化合物の安定性が著しく増すことが、実験的にも、理論的にも明らかにされた。理論的な研究の進展と共に、安定な高配位化合物の分子設計が可能となり、この分野への貢献が著しい。また、15、16族原子化合物における、早い分子内回転、擬回転の機構についての詳細な実験が行われた。3)15-17族高配位化合物を用いた有機合成や活性種の発生が試みられ、ヘテロ原子化合物の研究を拡張した。
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