研究課題/領域番号 |
06303014
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山崎 幹夫 千葉大学, 薬学部, 教授 (70089598)
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研究分担者 |
長尾 善光 徳島大学, 薬学部, 教授 (40027074)
中川 彰 帝京大学, 理工学部, 教授 (60050548)
田中 晴雄 北里大学, 薬学部, 教授 (40118823)
岩崎 成夫 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (00013326)
太田 富久 東北大学, 薬学部, 助教授 (50108560)
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キーワード | 生体機能制御活性 / 微生物由来薬品開発 / 免疫抑制活性 / 微小管機能制御活性 / gp120-CD4結合阻害活性 / 緑膿菌薬剤耐性阻害活性 / イオンチャネル形成機構 / 不斉合成 |
研究概要 |
山崎は、免疫抑制活性成分として、Gelasinospora kobiから新成分GK-2〜-5を単離、G. multiforisからの新活性成分multiforsin類の構造活性相関を解明、モノアミン酸化酵素阻害活性成分として、Coniochaete tetrasporaからconiochaetone A、Bを単離同定した。太田は、ハエトリシメジの悪酔い成分として、ibotenic acid、tricholomic acidを単離同定、ニセクロハツからP388細胞毒性活性成分russuphelol、カレバキツネタケからphosphodiesterase阻害活性成分laccarinを単離した。岩崎は、微小管機能制御物質であるustiloxin A、curacin Aの構造活性相関、arenastatin A、taxol類縁化合物の作用機構を解明した。田中はHIV(envelope糖蛋白はgp120)と標的細胞(受容体蛋白はCD4)の結合を阻害する物質を探索し、土壌菌代謝産物chloropeptin I、complestatinにつき、gp120-CD4結合阻害活性の測定と活性発現機構の解明を行った。中川は、緑膿菌薬剤耐性化の原因であるbiofilm形成に対する阻害物質を放線菌、糸状菌につき探索し、biofilmの主成分アルギン酸の分解酵素をBuci11us sp. から、アルギン酸産生抑制物質(penicillic acidと同定)をATF-547株からそれぞれ単離した。飯田は、不完全菌由来の膜修飾ペプチドtrichosporin B類の人工脂質2分子膜での電圧依存性イオンチャネル形成機構につき、trichosporin B類4分子のテンプレート結合ペプチド集合体(バンドル)を合成し、バンドルもまた電圧依存的にチャネル形成することを示した。長尾は、α-対称アミノマロン酸ジエチルエステルからα-置換セリン誘導体への合成法を開発し、同法を利用して、冬虫夏草菌からの免疫抑制活性物質ISP-Iの不斉全合成を達成した。中田は、環状エーテルの転位-環拡大反応を開発し、同反応とエポキシアルコールのエンド環化反応を利用して、赤潮原因海洋微生物産生毒素hemibrevetoxin B中の部分構造を合成し、更に、分子全体の全合成を目指した。
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