研究課題/領域番号 |
06303017
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大垣 眞一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20005549)
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研究分担者 |
平田 強 麻布大学, 環境保健学部, 教授 (50005493)
内海 英雄 九州大学, 薬学部, 教授 (20101694)
大矢 晴彦 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017950)
鈴木 基之 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10011040)
鈴木 喬 山梨大学, 工学部, 教授 (60020385)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 光化学反応 / イオン交換 / 活性炭吸着 / 膜処理 / バイオアッセイ / 水系微生物 |
研究概要 |
新しい水処理技術は従来の水処理法に比べ、対象物質によっては非常に大きな除去速度を達成できることや、従来の水処理法では対処できない新しい汚染物質に有効であることから、改めて注目されている。本研究では以下に述べるような新技術とその評価手法についての成果を得ることができた。 紫外線照射による殺菌において、光回復について調べた結果、菌種によってその回復率に差があること、可視光強度と回復速度に相関があること等が明らかになった。また、紫外線照射による水中有機ハロゲン化合物の分解効果と消毒効果については、中圧と低圧の2種類のランプによる有機ハロゲン化合物の分解効率を殺菌紫外線量を基にして比較することにより、種々の化合物による分解特性を把握することができた。 オゾンを用いた消毒法については、影響を及ぼす因子、速度定数などの知見が得られた。 水酸アパタイトを用いた水処理については、その選択的イオン交換性によって、水中の有害イオンを効率的に除去できることが示された。また、水酸アパタイトが生成する水酸基によって、殺菌効果が存在することも示された。 活性炭を用いた浄水処理への適用においては、その吸着の物理的機構や、吸着速度を決定する因子などについての知見が得られ、活性炭の適用範囲についての提言が行われた。 膜処理技術においては、種々の膜(MF,UF,RO膜)の除去特性が総括的にまとめられ、それらの適用範囲が明確に示された。また新しい技術として、超低圧で運転される逆浸透膜についての知見が得られ、イオンの選択的透過性とその除去特性が示された。 水質指標の評価手法に関しては、バイオアッセイによる環境水の評価がなされ、細胞毒性、遺伝毒性評価と酸化的ストレスとの関与、生体内フリーラジカル反応についての知見が得られた。 水系微生物汚染の評価手法を総括的にまとめ、水質指標として有効な指標が示された。それによって、今後の微生物指標の研究の方向性が示唆された。
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