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1995 年度 実績報告書

歩行能の成熟と退行性変化に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06304009
研究機関大阪大学

研究代表者

熊倉 博雄  大阪大学, 人間科学部, 助教授 (00178063)

研究分担者 国松 豊  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (80243111)
真家 和生  大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 講師 (30157119)
高橋 秀雄  獨協医科大学, 医学部, 講師 (80201599)
山崎 信寿  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70101996)
石田 英実  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60027480)
キーワード歩行 / 成熟 / 退行性変化 / 個体発達 / 系統発達 / ヒト / 霊長類 / Morphophysiology
研究概要

本研究はライフサイクルにおける歩行能の変化の過程をMorphophysiologyの立場から捉えようと考えた。ヒト歩行能の成熟過程について、中野は現生ヒトの関節運動域を化石人類と同等の範囲に制限する実験から系統発達的な成熟を検討した。また、熊倉らは足部の3次元的運動におけるヒトの歩行成熟過程の検討を行うとともに、この成績を他の霊長類の運動と比較した。山崎は、年齢による体型の変化に注目し、それぞれの体型に応じた力学的パラメータと神経制御パラメータから発達過程そのものをコンピュータ上でシミュレートする研究を行った。このような運動能の変化の背景には運動器の形態学的変化が存在することはいうまでもない。ヒトの運動器系の形態学的発達を考える上でヒトと系統的に近縁でかつ運動負荷の異なる他種霊長類の運動器系の発達の検討は重要な示唆を与えるであろう。国松はリスザルの四肢骨の癒合状態を歯牙年齢との対照から精細に分析した。また、中務はニホンザルの四肢骨、特に運動能と関連の深い関節形状の発達過程について詳細な形態学的分析を行った。藤野は骨形態の変化に伴って変化する筋線維の3次元構築に着目し、個体発達と系統発達の両側面における線維構築の変化の機能的意義について考察した。一方、ライフサクルの後半における運動器の形態学的・生理学的退行性変化とこれに対抗する調節の問題について、真家は高齢者歩行における足の接地状態の分析を、足立らは高齢者歩行の下肢の運動について3次元的な運動解析を行い、それぞれの立場から高齢者歩行の特徴を明らかにした。発達の場合と同様に、加齢変化の背景にも形態学的な変化が存在することは疑いないが、高橋と山下は日本人の上腕骨と大腿骨について、発達過程以後の形態変化の様相を検討した。また、伊藤は現代日本人高齢者の下肢筋の重量変化の特徴を報告するとともに組織学的変化についても予察的な検討を加えた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Nakatsukasa: "Locomotor diffevence and diffevent skeletal morphologies in mangabegs: (Lophocebus and Cevcocebus)" Folia primatologica. (in press). (1996)

  • [文献書誌] N.Yamazaki et.al.: "Biomechanical analysis of the development of human bipedal walking by a neuvo-musculo-skeletal model." Folia primatologica. (in press).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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