研究分担者 |
国武 昌人 宮崎大学, 農学部, 教授 (10039323)
野中 資博 島根大学, 農学部, 助教授 (60093655)
服部 九二雄 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00032300)
浅井 喜代治 三重大学, 生物資源学部, 教授 (10035975)
藤居 宏一 岩手大学, 農学部, 助教授 (00032574)
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研究概要 |
平成6年度の研究計画に沿って各研究分担者は研究を実施し以下のような知見を得ている。 1.コンクリート用骨剤の実態調査 アルカリ骨材反応が注目されて久しいが,各地の骨材利用に際する注意が少しずつではあるが浸透しておりアルカリ骨材反応に敏感な酸性成分の多い骨材の使用は表面上は避けられつあるように見られる。 しかし,骨材の需要と供給のアンバランスから低品質骨材の利用は多く見られる現状である。この改善には,供給地での簡便な骨材品質試験法の整備が必要である。 2.コンクリートの劣化特性検査 コンクリートの劣化特性には多くのものが有り,物理的,化学的要因が関わっている。地域的な特徴も無視出来ないものもある。今回の各研究分担者の調査においても,凍結融解による劣化はやはり東北や北陸に多く,特に道路,水路,海岸構造物の表面剥離に,塩水や飛来塩によるコンクリート中の鉄筋腐食よると思われる海岸構造物表面の剥離に多く見られている。その他,炭酸や塩素などによる腐食劣化も上水施設,下水施設に見られている。これらの劣化特性は更に調査を進めるべきであるが,地域環境に応じた対策の必要性を示唆している。 3.コンクリートにおける各種試験の実施 上述の調査結果等を参考に,各種の劣化機構を明らかにする為に,凍結融解試験,腐食モデル試験,アルカリ骨材反応試験,鋼材腐食度モニター試験及び各種の混和材利用による品質改良試験を当研究グループで実施し部分的な成果を得ているものの,更に多くの試験が必要であり,次年度も継続的に実施する予定である。
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