研究課題/領域番号 |
06304040
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀内 博 東北大学, 歯学部, 教授 (00013962)
|
研究分担者 |
庄司 茂 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10142986)
新井 英雄 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70222718)
花田 晃治 新潟大学, 歯学部, 教授 (90013979)
山田 了 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20103351)
石川 烈 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10014151)
|
キーワード | 歯周組織治癒 / 判定基準 / 動揺度 / 細菌叢 / DNAプローブ / 理想歯肉 / 心理的動揺 / アンケート |
研究概要 |
歯周組織炎の治療法として、近年では人工骨の利用、骨誘導の応用、組織誘導再生法(GTR)の開発など、多方面にわたる進歩・発展がある。これら個々の治療法に対する評価はなされているものの、歯周組織の治癒を初期治療・歯周外科処理そしてメインテナンス期という一貫した流れの中で、どのように評価するかについては未だ検討がなされていない。そこで、歯周治療の治癒を何をもって判定するか、治癒の終点をどこに設定するか、あるいは治癒不全なのか再発なのかを判定するに必要な基準を、診査法・各種指数・細菌叢の遷移そして患者の心理的動態の面から検討した。平成7年度の結果は、以下の通りである。 1.診査法の検討:歯周疾患患者の病態で、歯周ポケットと同様に極めて重要な診査項目である歯の動揺度診査法について検討した。三種の動揺度測定装置(手用:ピンセット、器械:ペリオテスト^R、ペリオチェック^R)と炎症症状のマーカーとした歯周溝滲出液量(ペリオチェック^R値)との間には相関は見られなかったものの、歯槽骨骨量とは正の相関が見られた。 2.細菌叢遷移の検討:若年性歯周炎患者でよくみられる A.a.菌は、家族性垂直感染が考えられ、この菌を消失させるには徹底的な歯周治療が必要である。 3.患者の心理的動態が治癒判定に与える影響に関する検討:患者と歯科関係者(歯科学生、歯科衛生士、歯科医師)がそれぞれ考えている“治癒"状態を知るために、理想的歯肉状態に関するアンケート調査を行い統計的検討を加えた。その結果、歯根露出に対する判定で、患者と歯科医師との間に大きな差が観られた。
|