研究概要 |
本研究は,全国29大学の小児歯科学教室が協力し,幼若永久歯の全てを疫学的に調査し,その結果を分析・検討することにより小児期の幼若永久歯について,総合的に集大成することを目的とするとともに,幼若永久歯を保護し,口腔健康管理法の確立を目指しており,現在,29研究機関が行う「総合調査」と各研究機関が単独あるいは複数で行う「分担研究」とを同時進行している。 総合調査は「幼若永久歯の総合調査」を29研究機関で1995年4月1日より8月31日までを調査機関として行った。調査項目は萌出程度,歯質・形態異常,齲蝕判定,処置内容,歯肉判定,歯垢判定,歯列・咬合状態の7項目について,前年度決定した判定基準に沿って行った。調査方法は口腔内に現存する乳歯・永久歯を,適切な照明下でミラー,探針,ピンセット,デンタル・フロスを用い検査した。対象は5歳〜16歳を12群に分けた。調査集計の結果,コンピュータへの入力可能な対象資料は男児2007名,女児2086名計4093名であった。現在,集計検索を行っている。 各研究機関における分担研究は13分野に単独あるいは複数の研究機関が共同で研究を開始している。 1.幼若永久歯の萌出時期,2.幼若永久歯の萌出異常,3.幼若永久歯の齲蝕罹患状態,4.幼若永久歯の発育状態,5.幼若永久歯の歯質の状態,6.幼若永久歯の歯列形成,7.幼若永久歯の咬合形成,8.幼若永久歯の異常,9.幼若永久歯の萌出と食生活,10.幼若永久歯の歯肉状態,11.幼若永久歯の口腔管理,12.幼若永久歯の歯髄処置,13.幼若永久歯の修復処置であり,各分担研究班ごとに研究が遂行されている。 以上を7年度研究実績として報告する。
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