研究課題/領域番号 |
06304050
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研究種目 |
総合研究(A)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
野沢 義則 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
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研究分担者 |
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 教授 (80127092)
池沢 宏郎 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (40080163)
井上 圭三 東京大学, 薬学部, 教授 (30072937)
加納 英雄 札幌医科大学, 教授 (70045475)
西島 正弘 国立予防衛生研究所, 細胞化学部, 室長 (60072956)
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キーワード | 機能性リン脂質 / 脂質受容体 / 情報変換素子 / 情報変換ホスホリパーゼ / スフィンゴ脂質 / 膜リン脂質 |
研究概要 |
(1)PLCβ3はカルパインで限定分析を受けるとG蛋白質のβγサブユニットでより強く活性化されることを見いだし、ヒト血小板ではアゴニスト刺激により活性化されたカルパインによるPLCβ3の限定分解が起こることを示した(野澤)。(2)PAF-アセチルハイドロラーゼの酵素(分子量63kDa)の精製を行い部分アミノ酸配列を明らかにし、他蛋白質とのホモロジーが見いだされず、新規のものである可能性があることを示した(野島)。(3)スフィンゴ脂質合成が停止するとCD14のPI-特異的ホスホリパーゼCに対する感受性が著しく増加することが判明し、スフィンゴ脂質とCD14分子が細胞膜上で相互作用することを示した(西島)。(4)マウス線維芽細胞をPDGF刺激するとvinculin,α‐actininに結合しているPIP_2が分解され、このことが細胞接着班の形成を弱め、細胞形態の変化を導いていることを示した(竹縄)。(5)ホスファチジン酸ホスファターゼ(PAP)の約4万倍に精製した36K蛋白質のN末端25残基の配列を決定した。また、ヒト網膜型DGKγは染色体上3q28にマッピングされた(加納)。(6)PAF代謝酵素イソフォームIbの調節サブユニット(45kDa)が欠損すると遺伝性無脳回症になることを明らかにした(井上)。(7)ウシ肝5′-ヌクレオチダーゼにGPIアンカーが結合するには、C末端の疎水性領域に最小限13個のアミノ酸残基が必要であることを示した(池沢)。(8)精製小腸ホスホリパーゼB/リパーゼ(PLB/Lipase)の部分アミノ酸配列をもとにPCR法によりオリゴ核酸プローブを作製し、全長cDNAのクローニングに成功した(岡本)。(9)細胞核にスフィンゴミエリン(SM)ならびにその分解酵素であるスフィンゴミエリナーゼおよびセラミダーゼが存在することを見いだした。また、スフィンゴシンがRNAプライマーの合成酵素であるプライマーゼを強く阻害することを見いだした(小泉)。(10)単離したPAF受容体をCHO細胞に強制発現させ、シグナル伝達を解析し、PAFは単一の受容体でMAPキナーゼ、ホスホリパーゼA_2など複数の細胞内効果器にシグナルを送ることを明らかにした(清水)。
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