研究課題
総合研究(A)
平成7年度はまず、研究分担者によるによるアメリカ研究データベース分類コードの作成を行った。諸外国(特にアメリカ合衆国議会図書館)との直接交流に役立てるため、コードの汎用性に関する考慮はもとより重要課題ではあるが、日本及びアジア地域での研究の特殊性をふまえ、独自のコードを作成することに決定し、直ちにその作業に入った。コードに番号に対応する主題に関しては、日英両語について検討したが、国内の他文献との相互互換性を重視し、実際の運用は日本語で行うこととした。続いて各専門委員によるキーワード研究を行った。アメリカ研究は、歴史・政治・外交・経済・社会・文学・思想・大衆文化・芸術にわたるきわめて学際的な学問領域であり、収集論文の内容からキーワードを選定することは、本データベースの生命ともいうべきものである。今年度はアメリカ学会の協力により、新たに100件以上の論文が寄せられ、各研究者の申告したキーワードも参考にしながらキーワードを選定した。また冷戦後の世界情勢の変化は、今後の日本におけるアメリカ研究の方向性にも関わる問題であるので、その観点からも検討を重ねた。その際、アメリカ学会会員の協力によるアメリカ研究資料センターで昨年6月開催された日米関係のシンポジウムも大いに参考になった。7年度の具体的活動であるが、コード研究(6月)、キーワード研究(7月)、各研究者の申告の検討(10月)のための研究会をそれぞれ開催した。また年度末(1月)には、東京外の分担者もあわせた総括研究会を行う予定であったが、関西大震災による混乱のため、これは中止となった。設備費に関しては、データベースシステム構築、データ入力のための大型パーソナル・コンピューターを2台、またその補助のためのノート型パソコンを2台、及びそれらの周辺機器を購入した。