研究課題
本研究は、21世紀に実現すると期待されている高度情報社会において、その実現過程での社会の変容を予測し、社会、特に教育、学術、文化、スポーツにどのような提供を及ぼすかを分析することを第一の目的としている。さらに、この分析を踏まえ、好ましい社会の実現のための行政上の課題を明らかにすることを第二の目的としている。具体的には、(1)2015年における技術のレベル予測、(2)ネットワーク基盤の実現形態の予測、(3)教育、学術、文化、スポーツ等への影響の分析、(4)行政上の課題の明確化、について二か年に渡って進める検討の最終年次にあたる。本年度は6回に渡り全体会合を開催し、前年に行った調査研究を踏まえて、行政上の課題に焦点を当てて議論を行った。まず中期的な観点から、初等中等教育、高等教育、特殊教育、医学教育・医療、社会教育、学術、文化、スポーツの各領域における高度情報化への取り組みについて、研究分担者がそれぞれの分野を担当して課題を調査・整理した。これらを全体会合にて細かく吟味しつつ問題を整理した。次に、早急に取り組む必要のある課題を整理した。この整理の軸は「マルチメディアを利用した教育」、「人材育成」、「情報インフラの整備」の三点であり、これらの分野で問題となっている論点を全体会合での議論を踏まえて課題をまとめた。以上の活動を受けて、報告書を作成した。