研究概要 |
本研究は中国塔爾寺所蔵の仏教文献を調査し目録を作成、貴重文献についてはマイクロ化し総合研究を進めることである。平成7年度は、平成6年度第1回に継続する、平成7年5月第2回調査によって収集したフィルムからの現象をさらに拡大コピー等の調査資料の整理と各書目ごとに蔵語、ローマナイズ、漢語、英語、和語を付しコンピュータへの入力が中心の作業となった。ここまでの作業で収集した文献については、全て入力が完了している。 入力した印経院の木版の目録によれば、西蔵大蔵経ラサ版と蔵外(宗咯巴関係)を中心とする木版であることが解った。大経堂における西蔵大蔵経の調査は文化改革による混乱により、各支院にも分散しているためと一々の帙の開陳に困難を極めているが、北京版をはじめ数主の蔵版が存在する。今後の調査によってその全容が明らかになることを期待している。その他の文献については、山内11名の活仏の内、阿嘉、却西、寶多、邁尼、各4活仏院に集中していることが判明した。前2回の調査で阿嘉仏院約百部蔵外(宗咯巴とこれに関する研究所)中心、寶多活仏院約百部(大蔵、蔵外、医学、寺史等)を収集した。第3回調査を平成7年10月に計画、準備したが、先方の気候不順のため中止せざるを得なかった。第3回,4回の調査を平成8年度中に行う予定である。
|