研究課題
本年度は、当初実施計画に基づき、各班の課題を推進する作業につとめた。国際比較-日本班においては、国内の全大学の学長および全学部の学部長に対してアンケート調査を実施し、回収次第その分析に取りかかる。また、国公私立大学7校および京都・大学センター等3機関に対して訪問調査を実施し、ポスト大衆化段階における大学の組織変容の実態の把握に努めるとともに、これに関する情報および資料の収集を行った。欧米班、アジア班においては、英・米・独・仏・中・豪など、主要国の大学組織改革の現状と動向に関する情報および資料を約200点収集し、その調査分析により各国の大学組織改革の動向を把握しつつある。基礎的研究の教育組織班、研究組織班、管理運営班は、それぞれの組織改革に関する理論的・実証的研究の情報収集および資料収集を行い、その成果が全体研究会(年3回開催)において報告された。また、これらの活動をふまえて、平成7年度の総合的検討を行い、不足している情報・資料の補充についての検討、ならびに次年度に予定している調査研究の総括に必要な知見の整理を行った。現時点でのプロジェクト達成事項としては、アンケ-票作成に至る経緯で、質問項目に盛り込むべき調査対象アイテムの確定のために尽くした議論の中で、昨年度までに到達した理論的水準のいっそうの深化と、昨年度中の議論で十分に尽くされなかった大学の管理・運営部門における分析項目の抽出ができたことにある。その理論的な整備については、平成8年度に作成する報告書の中で展開する。
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