研究課題/領域番号 |
06401021
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
保立 道久 東京大学, 史料編さん所, 教授 (70092327)
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研究分担者 |
高橋 慎一朗 東京大学, 史料編さん所, 助手 (10242158)
山口 英男 東京大学, 史料編さん所, 助手 (40182456)
横山 伊徳 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (90143536)
近藤 成一 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (90153717)
加藤 友康 東京大学, 史料編さん所, 助教授 (00114439)
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キーワード | 日本史データベース / 古文書フルテキストデータベース / 歴史語彙情報 / 日本史史料処理漢字リスト / 古記録フルテキストデータベース / 日本中世史研究 / 活字本電算化前処理 / コンコーダンス表示 |
研究概要 |
(1)システムの開発:メインフレームのACOSとfuture/happinessの二重システムをより有効に利用し、システムの連関性を強化するためにデータ長・DOS出力などに関するシステム開発の追加を行った。これは史料編纂所における歴史資料の目録データベース、画像データベースとフルテキストデータベースの複合システムの一部である。 (2)データ入力と公開・竹内理三氏編纂の『平安遺文』を入力対象とし、その全体(11冊、文書約5300点)を入力し、基本部分の校正を終了した。特定の時代の文書をすべてフルテキストデータベース化し、(著作権者・版権者との協議の上)CD-ROM化による公開を見通しえたという意味で、コンピュータを利用した日本史研究の発展の上で画期的な成果である。また従来より別途蓄積してきた古記録フルテキストの内、小右記、御堂関白記、貞信公記、九暦などの平安時代の重要古記録をこの新システムに移行させ、公開・利用可能にした。 (3)語彙・漢字字種の研究:平安時代古文書のほとんどを収載している『平安遺文』の全文を実際に入力することにより、日本史史料の電算化のためにどのようなJIS第二水準外漢字が必要かについて研究し、平安時代について一覧表(稿)を作成した。また歴史辞書としては最高数(約8万件)のキーワード辞書をEWS上に形成した。 以上、94年度(平成6年度)における全体システムの開発を前提として、本年度も、所期の成果を挙げることができた。特に、全文歴史情報の研究にとって最大の隘路であった公開に目処をつけたこと、活字本のコンピュータ化は翻刻の誤りや誤植訂正する上で有効なことを確認した点などは評価すべきと考える。
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