研究分担者 |
平賀 郁 京都大学, 理学部, 助手 (10260605)
池田 保 京都大学, 理学部, 助手 (20211716)
梅田 亨 京都大学, 理学部, 助教授 (00176728)
平井 武 京都大学, 理学部, 教授 (70025310)
土方 弘明 京都大学, 理学部, 教授 (00025298)
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研究概要 |
Hilbert modular形式についての、志村のP不変量に関する予想をほぼ解決した。これにより、n次の総実体上のHilbert modular形式の周期は、2n個の基本周期によって表されることがわかる。結果は今年Amer.J.Math.に発表される予定となっている。周期の研究をmotiveのmoduliとの関連の考察に拡大した。 保型L函数の零点についての過去4年間の研究をまとめた論文を完成した。次の予想をえた。π_1,π_2をそれぞれGL(n_1,Q_A),GL(n_2,Q_A)の既約unitary cuspidal保型表現、π_1とπ_2のcentral characterは位数有限、π_1とπ_2は同値ではないとすると、L(s,π_1)とL(s,π_2)はs=1/2を除けば共通零点をもたないであろう。これはArtin予想を含んでいるとも言える非常に強い予想で、将来重要になる可能性がある。 他に、池田によるtriple L函数のガンマ因子の計算、土方によるDedekind環の商体上のBass orderの分類の完成、平井による無限次元Lie群び既約unitary表現の新しい構成、梅田による量子群に対するカペリ等式の類似物の証明とそのdual pairの理論への応用等の成果が上がった。
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