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1996 年度 実績報告書

ミリ波分光法による近藤格子化合物のエネルギーギャップの直接観測とその起源

研究課題

研究課題/領域番号 06402010
研究機関神戸大学

研究代表者

難波 孝夫  神戸大学, 理学部, 教授 (30091721)

研究分担者 岡村 英一  神戸大学, 理学部, 助手 (00273756)
太田 仁  神戸大学, 理学部, 助教授 (70194173)
キーワード近藤半導体 / エネルギーギャップ / 電子相関
研究概要

3年間に及ぶ本研究のねらいはCeNiSnやCeRhSb等のようないわゆる近藤格子絶縁体物質の全体的な電子構造を明らかにすること、それらの知見を基にこれらの物質におけるf電子に起因する強い電子相関の為、その特異な物性発現の起源となる低温で形成されたエネルギーギャップとその中の微細な電子構造を明らかとすることであった。
平成6、7年度における研究において分子科学研究所や東京大学物性研究所の軌道放射光施設との共同研究を進め放射光を用いた30eV-2meV領域での極めて広いエネルギー領域にわたる光反射スペクトルを測定し、この物質の光学定数を求めた。観測されたスペクトル上のピークをこれとは独立に行われた価電子帯と伝導帯に関する電子分光実験やバンド理論から得られた結果と比較することによってその起源を同定する事が出来た。
今年度は低温におけるCeRhSb及びCeNiSnのサブミリ-波透過・反射実験を行い、(1)零磁場下の液体ヘリウム温度近辺でのみその電子構造のフェルミ準位近傍に極微小のエネルギーギャップが開くことを観測すること(2)超伝導磁石による光磁場下で同様の実験を行い、ギャップの磁場依存性を観測すること、を目的に分子科学研究所における低温でのミリ波分光実験を行うと共に、神戸大学において超電導磁石を組み込んだ遠赤外-ミリ波分光装置の建設に取り組んだ。ゼロ磁場での低温の反射率の観測により、CeRhSbにおいてギャップが形成されたことを伺わせる約25cm-1以下の領域での反射率の5%程度の低下を観測した。又、実験装置としては超電導磁石を組み込んだ遠赤外-ミリ波分光装置が完成し、現在15テスラまでの高磁場下での分光実験を遂行しているところである。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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