研究課題/領域番号 |
06402018
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
在田 一則 北海道大学, 理学部, 助教授 (30091408)
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研究分担者 |
山本 明彦 北海道大学, 理学部, 助手 (80191386)
西田 泰典 北海道大学, 理学部, 教授 (60000874)
森谷 武男 北海道大学, 理学部, 助教授 (60001864)
新井田 清信 北海道大学, 理学部, 助教授 (30111149)
渡辺 暉夫 北海道大学, 理学部, 教授 (40135900)
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キーワード | 日高変成帯 / 反射法地震探査 / 地殻構造 / バイブロサイス / 日高主衝上断層 |
研究概要 |
本年度はバイブロサイス反射法地震探査測線の決定と探査の実施および地表地質調査、重力調査および新規購入したELF測定器による予備的な地磁気地電流調査を行った。 1.測線としては、ほぼ90%舗装は完了しているが、一部工事中のため未供用になっている国道236号線のうち、日高衝突帯を含む全長約20kmを決定した。 2.反射法地震探査の実施は、我が国において唯一バイブロサイスを運用している(株)地球科学総合研究所に依託し、平成6年8月に行われた。探査深度目標の30kmを達成するために、(1)発振は17tバイブレータ4台、発振点数、間隔50m、スタック数12回、スイ-プ長16秒、周波数8-45Hz,(2)受振は間隔25m、受振点数824点、1点当たりの受振器数18ケ、(3)記録は周波数8-90Hz、記録長24秒、チャンネル数240で行った。 3.結果はまだ解析中であるが、ブルートスタックの段階でも、日高主衝上断層と思われる反射面が地表付近から変成帯東端の深度約9Kmに続くように見られ、さらに下にも東へ傾斜する反射面が識別される。また、日高主衝上断層の東西で反射面構造の特徴に違いが認められ、今後のより詳細な解析によって、地殻構造解明が大いに期待される。 4.重力調査では日高山脈の西麓により重い物質の存在が予想され、複数の東へ傾斜する反射面の存在とともに注目される。これらは、日高山脈の重力異常が大きな正を示すこととも考え合わせると、日高衝突帯の下には密度の大きな空知層群あるいはオフィオライトがデュプレクス状に繰り返しているのかも知れない。 5.来年度は反射波地震探査結果のさらに詳細な解析と現地における重力調査とMT法調査(地磁気地電流調査)を行い、地表地質データを考慮して、深部構造の解釈を行う予定である。
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