研究課題/領域番号 |
06402019
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤野 清志 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40116968)
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研究分担者 |
入船 徹男 愛媛大学, 理学部, 教授 (80193704)
新井田 清信 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30111149)
松枝 大治 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20108921)
三浦 裕行 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70157436)
菊地 武 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60211190)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | メ-ジャーライト / ペロブスカイト / エンスタタイト / 分析電顕 / レーザー加熱ダイヤモンドアンビル装置 / マルチアンビル装置 / リシウムニオベイト相 / 相転移 |
研究概要 |
本研究課題最終年の今年度は以下の3つの課題に重点的に取り組み、それぞれに記すような成果を得た。 1.Alに富むガ-ネットのペロブスカイト相への相変態 天然のガ-ネットを出発物質にして、レーザー加熱ダイヤモンドアンビルにより高温高圧処理し、回収試料を分析電顕で解析して、以下の結果を得た。 (1)ガ-ネットの主高圧相は斜方ペロブスカイトだが、条件によりAlに富む相とスティショバイトも伴う。 (2)ペロブスカイトの準安定相として、珪酸塩としては初めてのLiNbO_3相が見いだされた。 (3)ペロブスカイト中のFe、Al、Ca量は互いに正の相関があり、又高圧になる程増大する傾向がある。 2.(Mg,Fe)SiO_3メ-ジャーライトの立方-正方転移 マルチアンビルによる合成物と隕石中の天然物の分析電顕による解析から、以下の結果が得られた。 (1)マルチアンビルによる合成物は正方晶であったが、隕石中のメ-ジャーライトは立方晶であった。 (2)この系では、20GPaの圧力下で約1900℃以上の高温側に広い立方晶の領域が示唆される。 (3)Feの量が増えるにつれて、立方晶と正方晶の境界も高温側に移動すると思われる。 3.高温高圧下におけるエンスタタイトの相転移 放射光を利用した高温高圧X線その場観察により、以下のことが判明した。 (1)斜方エンスタタイトの高圧側に単斜のC2/c相が広く存在する事が確認された。 (2)低温で斜方エンスタタイトと単斜のC2/c相の間に、単斜のP2_1/c相が安定相として存在する可能性がある。 (3)高圧相のC2/cのβ角は、高温相のC2/cのβ角よりもかなり小さく、別構造の可能性がある。
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