研究課題/領域番号 |
06402026
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊賀 健一 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10016785)
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研究分担者 |
本田 徹 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (20251671)
坂口 孝浩 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70215622)
小山 二三夫 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (30178397)
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キーワード | 平板マイクロレンズ / 文字認識 / Walsh関数マスク / ポストプロセッサ / 相互相関 |
研究概要 |
本研究では、並列積層集積光回路の概念に基づく光演算装置を実現するために、まず個々の微小光学部品の高性能化、最適設計、製作を行った。次に、これらの結果を使い、積層システムの最適設計、製作を行った。今年度は、空間フィルタの最適設計、製作、光検出器の設計および製作した。ポストプロセッサの空間フィルタである参照フィルタは一般に多値の透過率分布をもつ。写真フィルムに網点の濃淡を撮影した疑似アナログフィルタにより参照フィルタを製作したほか、透過率の制御性が写真フィルムよりも優れたものにするため、カバーガラスにクロムを蒸着し、デジタル階調をフォトリソグラフィーで実現した多値透過率の空間フィルタを製作した。これまでポストプロセッサに使用する光ディテクタについては検討がなされていなかったのでポストプロセッサの仕様に合う光ディテクタを、n型Si基板に光ディテクタ2つを集積化したものを製作した。ポストプロセッサにおいての光ディテクタの役割は正の値の総和から負の値の総和を引き算することである。これにより相関値が得られる。正しく引き算を行うためには、このディテクタペアの特性がそろっていなければならないが、製作した光ディテクタペアの光感度は、比較的特性の揃ったものが得られた。製作した光ディテクタを使用して逐次認識実験を行った。図に測定系を示す。この系では、ある入力イメージと参照文字との相関値が光ディテクタの短絡電流として現われる。処理チャンネルは正負あわせて14、文字チャンネルは1の系を用いた。この光ディテクタを含むポストプロセッサの相関計算動作の実験の結果10文字中7文字の認識を確認した。
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