研究概要 |
本年度の研究により得られた結果,知見は次の通りである. 1.光/電子複合型並列演算システムの新しい概念としてOAL-NC(Optical Array Logic Network Computing)を考案し,そのシステム動作の評価を目的としたシミュレーションシステムを開発した.シミュレーションシステムの開発過程において,OAL-NCアーキテクチャの検討を重ね,第1次アーキテクチャを確定した. 2.並列画像処理,遺伝的アルゴリズムによる最適値探索問題をOAL-NC上に実装し,その演算効率をもとに,OAL-NCの有効性を確認した.局所的情報処理と大域的情報交換を利用するアルゴリズムにより,OAL-NCの演算能力を発揮させることができた. 3.光の可視性に着目した新しい光コンピューティング技術として,VACT(Visual Area Coding Technique)を開発した。VACTのアナログ表現能力を活かした応用として,ファージ-推論,数理形態学フィルタに基づく画像処理を検討した.多重投影光学系およびコヒーレント相関光学系により原理確認を行った. 4.3次元光学系実装技術として既に提案している反射型ブロック光学系REBOP(Reflective Bock Optics)の高性能化をめざし,領域型レンズ自動設計技術による光学系の最適化を行った.4-f光学系の設計において,収差配分の方法ならびに設計手順の工夫により,著しい性能向上が見込めることを確認した. 5.多次元画像入力システムの構成法,作製技術を検討し,具体的システムを試作した.
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