研究課題/領域番号 |
06402040
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
冷水 佐壽 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (50201728)
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研究分担者 |
佐野 直克 関西学院大学, 理学部, 教授 (00029555)
劉 い 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (60240412)
下村 哲 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (30201560)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | (411)A / GaAs / AlGaAs量子井戸 / GaAs / AlAs共鳴トンネルダイオード / InGaAs / AlGaAs量子井戸 / InGaAs / InAlAs量子井戸 / ストークシフト / 励起子による吸収半値幅 / 負性微分抵抗特性 |
研究概要 |
本研究では、(411)A GaAs基板上にMBE成長した超平坦へテロ界面[マクロスコピック(Icm×1cm)な領域全体にわたって原子レベルで平坦なヘテロ界面]を有するGaAs/AlGaAs量子井戸の光学的特性を明らかにするだけでなく、(411)A GaAs基板上のInGaAs/AlGaAs歪ヘテロ構造や、(411)A InP基板上の基板結晶と格子整合したInGaAs/InAlAsヘテロ構造などのGaAs/AlGaAs系以外の材料でも(411)A超平坦ヘテロ界面が得られるかどうかを調べた。 (411)A GaAs基板上のGaAs/AlGaAs量子井戸構造の研究では、障壁層であるAl_xGa_<1-x>AsのAl組成が0.3だけでなく、0.3から1まで増加しても超平坦ヘテロ界面を得るためのMBE成長技術を確立した。さらに、(411)A GaAs基板上のGaAs/AlGaAs超平坦ヘテロ界面の素子応用として、2重障壁共鳴トンネルダイオードを作製し、素子特性の一つであるP/V比(ピーク電流とバレイ電流の比)が改善されることを確認した。(411)A GaAs基板上のInGaAs/AlGaAs歪量子井戸構造の研究では、井戸層であるIn_xGa_<1-x>AsのIn組成が0.08まで増加した歪系でね超平坦ヘテロ界面が実現されることを明らかにした。また、(411)A InP基板上に格子整合した超平坦ヘテロ界面を有するInGaAs/InAlAsヘテロ構造の作製を進めた。(411)A InP基板上に基板と格子整合した高品質のInGaAs膜を作製するMBE成長技術を確立した。InGaAs/InAlAs量子井戸構造を光学的に評価したところ、超平坦ヘテロ界面の実現には至っていないことがわかった。これは、(411)A InP基板上にMBE成長したInAlAs膜の品質に問題があるためである。MBE成長条件の最適化を進めることにより、InAlAsを高品質化し、超平坦ヘテロ界面を実現する目途は既に得られている。以上のごとく、本研究により、(411)A超平坦ヘテロ界面に関する基礎知識を深めるとともに、この超平坦ヘテロ界面を様々な半導体量子効果デバイスに適用する途を開くことができた。
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