研究課題
一般研究(A)
本年度はまず、本研究の研究分担者でもある辰巳らが本研究に先行して研究開発している「ワークステーションによる形態学研究用立体再構築システム」との関係において相互に補完補強するために、そこにおける問題点を明確化した。本研究の基本システムの概要(画像取り込みの目安と再構築のための基本手順)を確立した。本研究に不可欠な画像入力を効率よくに行うために、顕微鏡映像の連続自動撮影システムを開発することにことにした。プロトタイプとして的を絞るために、当面の対象としてICGN(ネフローゼ自然発症突然変異)マウスの腎臓を選び、画像の位置合わせ、連続性、データ抽出法の検討を行った。構造物を認識しクラスタリングするためのアルゴリズムの開発には至っていないが、連続した2次元画像から単に3次元像を構築するだけでは不十分であることが再認識され、クラスタリングによって対象を分離し、3次元モデリングを行なって特徴抽出まで行なおうとしている本研究の意義がより明確になった。しかし、一般的に構造物を認識することは医学的な知識をかなり必要とする困難な問題を含んでいることが分かった。また、実際の連続切片試料は、染色むらや欠落などが発生するため、単に立体再構築するだけでもその前段階で感度補正、位置合わせ等様々な問題を含んでいる。
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