研究課題/領域番号 |
06402044
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
栗林 栄一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10158884)
|
研究分担者 |
蒋 建群 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20283484)
河邑 眞 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30115555)
|
キーワード | 中央構造線 / 三波川変成帯(外帯) / 領家変成帯(内帯) / 地震計 / 同期観測 / 深溝断層 / 古生層 / 断層モデル |
研究概要 |
本年度は中央構造線が視認されている新城市を中心に表層地質の現地調査を新城市の協力を得て実施し、南下する講造線の南端付近を確認した。それによると新城市中央部(34゚54′N×137゚30′E)を通り地平上を約30゚で南西方向に南下し、宝飯郡一宮町に至ると思われる。これは概ね豊川の川筋に当たるものと思われる。河岸やその背後地の急崖は講造線の破碎帯の一端面を表しているのかもしれない。一宮町さらには豊川市に入り農地化し市街化した所ではこのような片鱗を視認することは困難である。 一方、建設省の地方機関の調査では渥美半島北岸沿いに三河湾内で東西方向に中央構造線の存在の可能性が示されている。これら外部情報を総合すると南下する構造線と東西に横たわる構造線の接続部は当然屈曲するものと考えられる。この未発見の延長は約70km(海上40km、陸上30km)ではないかと推定している。 他方、Kネット(近在の地震観測ネットワーク)8点の地震記録を援用して内帯と外帯の波動の伝播特性を解析し、構造線の存在しうる帯状地域の幅をしぼり込んだ。ここで用いた波動特性としてはつぎのようなものである。 (1)周波数特性(パワースペクトル、スペクトル比、コヒーレンス) (2)波動の非定常性 (3)波動の伝播方向 (4)地震動の水平面内における卓越性 これから低速度帯を見出し、内帯と外帯の境界を弁別しようとした。15EA09:明年度以降、更にこの境界をしぼり込んでいきたい。
|