研究課題/領域番号 |
06402064
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
梅野 正義 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90023077)
|
研究分担者 |
邵 春林 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (20242828)
江川 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 助教授 (00232934)
曽我 哲夫 名古屋工業大学, 計測分析センター, 助教授 (20197007)
神保 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 教授 (80093087)
|
キーワード | タイデム太陽電池 / AlGaAs / Si基板 / 転位 / 応力 / GaAs-on-Si / 熱サイクルアニール / レーザ照射 |
研究概要 |
本研究は安価なシリコン(Si)基板上にレーザー照射法などを用いて転位密度と応力が少なく、高品質のガリウム砒素(GaAs)やアルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)半導体を結晶成長し、効率30%以上の高効率タンデム型太陽電池を作製することを目的としている。 昨年度まではAlGaAs/Siタンデム太陽電池で効率20.6%が得られていたが、さらに変換効率を向上させるためにはSi基板上に結晶成長したGaAsの転位密度と応力を低減する必要がある。そのために、熱サイクルアニール温度の最適化とレーザ照射による応力低減を行い、結晶評価を行った。 Si基板上に禁制帯幅の小さいGaSbを中間層としてGaAsを結晶成長し、YAGレーザ照射を行った。試料の大きさがレーザの径より小さい時、レーザ出力、パルス幅、照射回数を最適化することにより、GaAsの応力を零にすることが可能となった。また、AsH_3雰囲気中で熱アニールを行うことにより、さらに転位密度を低減できることができ、10^6cm^<-2>台の転位密度が得られた。熱サイクルアニール温度を変化させたところ、950〜1000℃あたりで良質の結晶が得られた。 次に最も良質の結晶を用いてGaAs/Siの3端子タンデム太陽電池とAlGaAs/Si2端子(4端子)タンデム太陽電池を作製した。組成傾斜層エミッタ層用いることにより、変換効率は4端子AlGaAs/Si太陽電池では変換効率21.4%を達成した。この値は化合物半導体/シリコンモノリシックタンデム太陽電池では世界最高値である。
|