研究課題/領域番号 |
06403006
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
篠原 久典 名古屋大学, 理学部, 教授 (50132725)
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研究分担者 |
富山 哲男 名古屋大学, 理学部, 助手 (20155576)
菅井 俊樹 名古屋大学, 理学部, 助手 (50262845)
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キーワード | マイクロクラスター / 清浄表面 / レーザー蒸発 / フラーレン / クラスター分子線 |
研究概要 |
平成6年(初年度)では、主にマイクロクラスター源の開発とフラーレン類似分子の走査トンネル顕微分光(STM)を行った。クラスター源としては、Smalleyタイプのレーザー蒸発源で、フラーレン・炭素クラスター関連物質やアルカリハライドなどの物質をクラスター状にすることが可能な汎用なクラスター源である。このレーザー蒸発源を用いることにより、バッファー気体(He)の圧力が2気圧程度の比較的低い圧力でも、炭素クラスターの場合、C300を越える大きなクラスターを生成することができる。一方、生成したクラスター・フラーレンの固体清浄表面上への吸着をSTM観測で解明しつつある。特に、新たに生成した金属原子を内包したフラーレン(金属内包したフラーレン)の清浄表面への吸着をSTMで観測した。イットリウム(Y)原子を内包した、Y@C82金属フラーレンはCu(III)表面上で2量体を中心とするクラスターを生成する。これは、Y@C82分子間のスピン・スピンの相互作用が大きいために、表面上での衝突時に効率良くクラスターを生成することが解った。 平成7年度(最終年度)では、クラスター分子線とSTM等の表面解析の技術を組み合わせ、総合的に、マイクロクラスター・フラーレンの固体表面への吸着過程を追求する。
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