研究課題/領域番号 |
06403012
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松島 龍夫 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (30002116)
|
研究分担者 |
山中 俊朗 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (10261356)
大野 佑一 北海道大学, 触媒化学研究センター, 助手 (80001725)
|
キーワード | 光励起表面反応 / 反応場所 / ステップサイト / 角度分布 / CO酸化 |
研究概要 |
1.超高真空装置中の単結晶試料表面にエキシマレーザー光を導入する光学系を整備できた。パルス当たり約150mJの光が出るので、空気による吸収を考慮しても、目的の表面に1mJ/cm^2の光を導くには反射鏡、焦点5000mmの石英レンズ、絞り、及び焦点距離1000mmの石英レンズで試料表面に集光できた。 2.この測定では飛行時間測定の精度をあげる為に試料からイオン化室までを従来(100mm)より広く取るように分析室の構造を変更した。この為に分析室チャンバーの改造、差圧排気の変更、質量分析計の変更をした。飛行距離は312mmとなった。 3.冷却用試料台は結晶方位を変えることができ、液体窒素ででも100Kまで冷却可能を目標として設計し、ほぼ完成した。これはサファイヤの薄い円板上に結晶を固定するもので、操作性、冷却性能は設計通りであった。しかし、試料のLEED観察を妨げないように小型化にしたので、結晶のマウント時の注意深い作業が必要となった。 4.シグナル処理はdwel時間を1μsとして、パルス計数ができるように組み立てた。飛行距離を大きく取ったのでこの時間スケールで十分である。 5.予備実験では白金表面、Pt(113)=(s)2(111)x(001)とPt(755)=(s)6(111)x(001)との熱反応を比較した。この計画では光励起による反応場所と熱励起による反応場所を、反応生成分子の脱離の空間分布から比較検討する。このために、熱反応の反応場を、光励起反応の開始前に検討した。Pt(113)上では反応場所の鮮やかな切り替わりを観測できた。ステップ上の反応場所とテラス上の反応場所の寄与の割合はCOの吸着率が決めていた。Pt(755)では分子状吸着酸素の参加するCO酸化反応がステップで優先的に進行することを確認した。
|