研究課題/領域番号 |
06403016
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研究種目 |
一般研究(A)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
福長 修 東京工業大学, 工学部, 教授 (20199251)
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研究分担者 |
井川 博行 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (30016612)
大橋 直樹 東京工業大学, 工学部, 助手 (60251617)
鶴見 敬章 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70188647)
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キーワード | ダイヤモンド / 立方晶BN / 低圧相-高圧相転移 / 核発生機構 / 成長機構 |
研究概要 |
本年度はSiC-Diamond系のコンポジットについて実験を行った。これは、通常の圧力コンポジットの概念に属するもので、SiCを連続相としてダイヤモンドを分散した高強度、高靱性セラミックスを合成する試みである。超高圧高温でもSiCは難焼結性で、密度はほぼ理論密度に到達するが、強度靱性が劣っている。それを改善するため、Alなど金属系添加物、アルミナーY_2O_3など酸化物系添加剤について検討した。これらにより、靱性の向上がはかられたと見られるので、現在詳しく破断面の組織を検討している。 ミクロコンポジット概念を実証するための対象としてSr_2CuO_<3+d>-Oxygen系を選択した。これは酸素を媒介にして、結晶構造も斜方晶から正方晶に転移すると共に、酸素が構造中に取り込まれたり、吐き出されたりする。すなわち酸素は複合化合物の構成要素であり、圧力効果によりその組成を変化させる。また、酸素をある程度構造中に取り込んだ正方晶は80K付近に転移点をもつ超伝導体である。酸素含有量の直接測定は今後計画しているが、格子定数の変化から見て、コンポジットの構成要素である酸素が微妙に変化すると超伝導が出現したり、消えたりする特異な様相を呈することが見出された。 以上、マクロ、ミクロ両面から圧力がどのようにコンポジットの物性を支配しているかを実験的に検討した上で、現在総合的に圧力コンポジット概念をとりまとめている段階である。
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